貫井徳郎さんの「慟哭」を読んでみた 感想
今回紹介するのは貫井徳郎さんの「慟哭」です。連続幼女誘拐事件と宗教にハマる男性を交互に描いた小説でデビュー作になります。最後の一言で希望が奈落へとたたき落とされました。
慟哭
佐伯と松本二人が交互に描かれ、もちろん最後にはつながります。
▼佐伯編
連続幼女誘拐事件を指揮する捜査一課の佐伯。捜査は順調とは言えず一向に手がかりがつかめないまま同様な事件が起きてしまう。日に日に警察への批判が強まる中、佐伯の女性関係を週刊誌に撮られ、個人的にも批判の的になってしまう。
警察署へ犯人から手紙が届いた。煽るような文章に対して佐伯は記者会見で犯人へ向けて挑発するような発言をした。今度は佐伯に向けたメッセージで応じた犯人。
そして、妻から娘の行方が分からないと知らせが入る。
▼松本編
松本は幼い娘を亡くして心の逃げ所としてある新興宗教へ救いを求めます。次第にのめり込み多額の財施を行っていた。ある集会に参加して、願望を叶える魔術があることを知った松本はさらなる財施と引き換えに伝授してもらった。
娘の復活を信じて同年代の娘を誘拐、儀式の生贄としてささげる行為を繰り返すようになる。
失敗続きだったが最後の希望として目を付けた娘を誘拐しようとした瞬間、何者かに背後から声をかけられた。
感想/まとめ
救いがない。言葉にならない。
名作だが二度と読みたくない気持ちでいっぱい。
心の弱さ、孤独、叫び、、、タイトルの意味を知って納得した。
積極的にはおススメできないかな。