平石貴樹さんの「潮首岬に郭公の鳴く」を読んでみた 感想
今回紹介するのは平石貴樹さんの「潮首岬に郭公の鳴く」です。函館を舞台に松尾芭蕉の俳句を見立てた美人三姉妹の連続殺人事件が描かる。
潮首岬に郭公の鳴く
岩倉商事会長・岩倉松雄の孫娘・咲良が行方不明になる。松雄の一人娘で岩倉病院理事長の千代子には三人の娘がおり、長女の彩芽、次女の柑菜と並んで美人三姉妹としてテレビや雑誌に紹介されるほどでした。懸命な捜索で海岸で彼女の遺留品と、血痕が付着した鷹のブロンズ像が発見された。それはもともと岩倉家の玄関に置いておいたもので、いつからか見かけなくなっていた。捜査員を前にして松雄は脅迫文を受け取っていたことを明かすと、さらに松尾芭蕉の俳句が書かれた短冊を見せて
『一つの家に 遊女も寝たり 萩と月』
『旅に病んで 夢は枯野を 駆け廻る』
『鷹ひとつ 見つけてうれし 伊良湖崎』
『米買ひに 雪の袋や 投頭巾』
咲良の事件が『鷹ひとつ、、、』の俳句に見立ていると主張した。その後、海上を捜索していたヘリコプターから漂流していた咲良の遺体が発見された。死因は絞殺であり、遺棄する前に鷹のブロンズ像で身体に傷を与えたことが判明した。犯人はなぜこれほどまでに手間をかけたのか。俳句の見立てを重要視すると、まだ三つの句が残されている。咲良の交友関係から岩倉家に怨恨がある者など捜査範囲を広げるが、依然として犯人の手がかりがつかめない。
もちろん第二の句の可能性を念頭に警戒を緩めずにいたが、その包囲網をあざ笑うかのように第二の犠牲者が、、、
感想/まとめ
捜査員の地道な捜査で淡々と進み、まるで刑事ドラマを読んでみるような感じでしたね。
これが刑事ものかと感心していたのだが、最後にパッと出てきた外国人が事件を解決してしまいなんだかなぁという気持ちになった。
登場人物も多く、名前を覚えることが苦手な僕としては苦労した。色々とドロドロしていてあまり好みではなかったですね。