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リチャード・ドイッチさんの「13時間前の未来」を読んでみた 感想

今回紹介するのはリチャード・ドイッチさんの「13時間前の未来」です。妻殺しの嫌疑がかけられた夫のニック。彼女を殺すはずなどないし、身に覚えのないことだったが、凶器の拳銃から自らの指紋が検出されてしまう。そんな最悪の状況にある彼の前に現れた初老の男性が、君には12時間あると告げる。時を遡り、妻を救うことはできるのか?タイムトラベル&リミットミステリー!

 13時間前の未来

 

注意!

章立ては逆順になっていて、その順番通りに読み進めていくことになる(12章から1章へ)

 

七月二十八日午後九時二十二分。ビジネスマンのニック・クインは警察署の取調室にいた。最愛の妻・ジュリアが殺され失意のどん底にいる彼にはジュリア殺害の嫌疑がかけられていたのだ。けれども最愛の存在であるジュリアを殺すことなんてありえない。真犯人は別にいると本人は身の潔白を証明できるのだが、なぜか凶器の拳銃から自らの指紋が検出された。間の悪いことに動機もあり、警察はニックの自白に期待してあの手この手で攻め込んでくるだろう。そんな窮地の中にいるニックの前に謎の初老の男性が現れて、懐中時計と一通の手紙を手渡した。君には十二時間ある、まだ奥さんを救うことができると告げ、幸運を祈ると去って行った。半信半疑のニックだったが、ジュリアを命を救うチャンスが少しでもあるなら、何者であれその手を掴むことなどたやすいことだ。ニックは悲しみを一時的に払拭し、取調室から脱出する方法を考え始めた。

 

取調室で失神し、目を覚ましたニックはいつの間にか一時間前の時間軸に戻っていた。この摩訶不思議な事態を把握するために初老の男性から渡された手紙を読み始めた。そこに書かれていることを要約すると、懐中時計の針が一周する一二時間をもう一度生きることができる(二時間前に戻り、一時間を過ごし、また二時間戻る)その一時間は単なる再現ではなく、ニックの行動一つで未来を変えることができてしまう。一歩進んで、二歩下がる。そこには不可能を可能にする力が秘められていた。

 

懐中時計を握りしめ、時間逆行していくニックはジュリア殺害を防ぐこと、また真犯人を探すために必死に解決への糸口を模索する。するとジュリアの死には、飛行機の墜落事故により大勢の乗客が犠牲になった痛ましい事故ととある強盗事件が繋がっていることが判明した。食い止めるためにニックは行動を起こすが、より悲惨で最悪な結果となって跳ね返ってきてしまう。

 

刻々とその瞬間が近づいてくる中で、ジュリアの死を防ぐことはできるのか?

初老の男性の正体とは?

ニックは幸せな未来を掴むことができるのか?

 

感想/まとめ

一歩進んで二歩下がるの発想が面白い。ノンストップで駆け抜けてあっという間に上下巻読み終えてしまった。頑張れと応援してしまう、そんなピンチの連続でしたが、あのエンドでニックは報われましたね。

 

初老の男性の予想が外れたのは内緒。ハハハ。