相沢沙呼さんの「マツリカ・マハリタ」を読んでみた
今回紹介するのは相沢沙呼さんの「マツリカ・マハリタ」です。マツリカシーズ待望の続編。今回も柴山君がマツリカさん命令で日常の謎を駆けめくります。
マツリカ・マハリタ
あらすじ
柴山君も無事進級することができ2年生となった。今年も新学期を迎えるもなかなかクラスに馴染めなく、去年と同じような日々を過ごしていた。
ある日「1年生のりかこさん」の噂を耳にする。自殺した彼女が霊になって学校を彷徨っているらしい。今回もマツリカさんの命で柴山君が調査を開始した。
落英インフェリア:マツリカさんが仕入れてきた「旧校舎で怪奇パン食い女が現れる」件について調査をしていた所、写真部の小西さんから女の子とすれ違わなかったといきなり尋ねられた。彼女は写真部の新入部員で用事があるとつい先ほど部屋を出て行ってしまったのである。そこに出くわした柴山くん。すれ違っていないと結論づけてその日は解散したが次の日一年生のクラスを調べてみるとその女の子はいなかったのだ。
心霊ディテクティブ:写真部行きつけのお店で小西さんの写真を現像したら全部感光して真っ黒になって返ってきた。店員の写真部OB桜井さんも首を傾げるほどだ。それで調べてみると悪戯されるタイミングがないことが分かった。
いったいなぜこんなことが起きたのか?
堕落インビジブル:学校の踊り場で同じクラスの村木翔子と出会う。病的な雰囲気はマツリカさん似だ。
日曜日、マツリカさんの命令で今度は旧校舎のロッカーに隠れることになった柴山君。ロッカーの隙間から村木さんの姿が確認できた。誰かと話している声が聞こえる。しばらくしてトイレが我慢できなくなり慌てたが、運よく彼女がその場を離れたすきにロッカーから飛び出した。それなのに、彼女と話していただろう相手がいなかった。彼女が去った後見逃さなかったに。いったいどこにいったのだ?
おわかれソリチュード:マツリカさんがいなくなった?廃墟には松本梨香子の生徒手帳が残されていた。それに反してりかこの情報がどんどん寄せられてくる。彼、彼女らが導く答えの終着点はどこなのか。そして、松本梨香子の正体はあの人だった。
感想/まとめ
柴山君の語り方、話し方が合わない人もいるかもしれませんが、彼自身の心境を上手く表しているとも言えますね。僕は共感する部分が多いので側なので平気です。
村木さんや松本さんも絡んできてより柴山君の周りのにぎやかになることでしょうね。あれ?、女の子多くね。
うだうだしていた柴山君に小西さんが言い放った言葉は心に響いたね。簡潔にカッコよかったです。
りかこさんの正体があの人だったとは、意外です。幽霊的終わり方にならなくてよかった。
柴山君とマツリカさんの距離が縮まった終わり方で思わずにやにやしてしまった。成長具合もこのシリーズの楽しみの一つですね。