相沢沙呼さんの「マツリカ・マトリョシカ」を読んでみた
今回紹介するのは相沢沙呼さんの「マツリカ・マトリョシカ」です。マツリカシリーズ第3弾になります。しかも短編ではなく、長編。今回は、どんな怪談や謎にせまるか楽しみですね。
マツリカ・マトリョシカ
あらすじ
今日もマツリカさんの命令で「顔の染み女」という怪談の調査していた。それは、女子テニス部の部室にあるらしい。当てがなく部室の周りをうろうろしている光景は、危ない人そのものになっていた。
そんな時、偶然出会った一年生から「開かずの扉の胡蝶さん」の噂を耳にする。2年前、密室状態の教室で生徒が襲われる事件があったと知らされる。未解決のまま時が過ぎ、今回開かずの扉という名の美術準備室が開けられることになり、のぞきに行くと、女子生徒の制服を着たトルソーが蝶の標本と共に散乱していた。
現場を見る限り、完全なる密室。ある事情で、このままだと前日に忍び込んでいた柴山君が疑われてしまう。クラスメイトと共に密室の謎に挑戦する!
感想/まとめ
マツリカシリーズの最高傑作といってもいいでしょう。躊躇なく断言できるほどおもしろかった。
ところどころに出てくるクラスメイトの推理ターンがなかなかおもしろい。友人たちとあれこれ考えるの憧れますよね。柴山君は疑われているので居てもたってもいられないでしょうがね。
トルソーと聞いてなんだ?と疑問に思いましたが、調べで納得。トルソーは胴体部分、マネキンは全身だったわけですね。ひとつ知識が増えました。
密室の謎。あんなふうになっていたんですね、知らなかった。
マツリカさんの見ごたえのある推理シーンも健在。かっこいい!
柴山君の周りの環境が固まりつつあり、友人たちにも恵まれてきている。みんなの成長具合が楽しみで早く新作を読みたい。