相沢沙呼さんの「ロートケプシェン、こっちにおいで」を読んでみた 感想
今回紹介するのは相沢沙呼さんの「ロートケプシェン、こっちにおいで」です。今作は人間関係の悩み、いじめがテーマになっており長編、形式は連作短編で進められます。個人的に苦手なテーマですが、須川君と酉乃さんの活躍に期待したいです。
ロートケプシェン、こっちにおいで
前作『午前零時のサンドリヨン』の続きからスタート。クリスマスの勢いで酉乃さんに告白をしたのはいいが返事を聞かないまま別れ、年越してしまった。連絡先も知らない。姉からはプレゼントはキモい、ストーカーだと引かれ、迷惑だったのかと悶々と過ごす冬休み中の須川君であった。
アウトオブサイトじゃ伝わらない
新年早々織田さん達とカラオケに出かけた須川君。
カラオケの後に入ったマックで事件が起きる。
いつも元気な織田さんが不機嫌になってしまい帰ってしまった。
いったいなぜ?
ひとりよがりのデリュージョン
三好から提供されたお宝本が入った封筒を女の子とぶつかった拍子に入れ替わってしまった。
あせる須川君。
中身のことを秘密にして酉乃さんに助言を求めることに。
恋のおまじないチンク・ア・チンク
この季節がきました。ドキドキわくわく、バレンタイン・デイ。
酉乃さんがチョコレートコーナーで見かけたとの情報が織田さんから寄せられ、落ち着かない須川君。
それなのに八反丸さんからチョコレート渡された所を酉乃さんにみられ、あたふた。
あれ?この件、前もやらなかった?
そして放課後、皆のチョコレートが教卓の上に山のように集められていた。
なぜだ?
スペルバウンドに気をつけて
ひびくリンキング・リング
各省のはじめで語られていたトモとユカの正体が判明する。
意外な人物でしたね。
そして須川君と酉乃さんの関係にも変化が、、、
感想/まとめ
前回同様読みやすく、ライトな文章。しかし、全体的にいじめというテーマが重くのしかかっている状態。残酷さが随所に表れていて気分的には暗くなる。
最終的に和解?エンドだったので読後感はいいですよ。
トモの正体があの彼女だったとは、やられましたね。まったく気がつかなかった。
前回よりマジックがおまけ程度になってしまった感が少ししたのが残念。
ねえ、須川君いつの間にか女子の知り合い多くなってない?