平野俊彦さんの「報復の密室」を読んでみた 感想
今回紹介するのは平野俊彦さんの「報復の密室」です。
報復の密室
多摩薬科大学薬学部教授の大日方敏夫(おびなたとしお)の娘・千佳(ちか)が同大学内で首を吊って自殺した。なぜ最愛の娘が自殺なんて行動を選んだのか。亡き骸を前にしても受け入れられないでいた。
自殺をほのめかすような振る舞いは全くなかった。その事実を裏付けるように解剖の結果、千佳は自殺ではなく他殺だったことが判明する。警察の捜査に協力しながらも、自らの専門知識を総動員して犯人を突き止めるために独自に行動を開始した。
千佳は生前、母に付き合っている人がいると打ち明けていた。しかし、相手の詳細までは伝えておらず、分かっていることはミステリー作家を目指していることだけである。
僅かな手掛かりと研究者としての強みを武器に犯人へ辿りつけることは出来るのか!
感想/まとめ
面白かった。
薬学部教授だということで専門知識を上手く活用した仕上がりになっていましたね。
ただ「吉川線」の描写をはじめ、気になる点がちらほら。
島田荘司選の第13回ばらのまち福山ミステリー新人賞というのでこれからに期待したい作家さんですね。