鵜林伸也さんの「ネクスト・ギグ」を読んでみた 感想
今回紹介するのは鵜林伸也さんの「ネクスト・ギグ」です。
ネクスト・ギグ
その日はライブハウス「ラディッシュハウス」でロックバンド〈赤い青〉のワンマンライブが開催された。久しぶりにメンバー全員が揃っての演奏だったが、圧巻のパフォーマンスで観客を唸らせ、会場中がアンコールを望んで拍手が起こるほどだった。
その声援に応えるためにふたたびステージに上がったメンバー一同。ところがボーカル&ギター担当のシノハラヨースケが突如悲痛な叫び声をあげるとその場に倒れ込んだ。彼の胸には千枚通しを突き刺さっており、病院に緊急搬送されたが、死んでしまった。聴衆環境の中でのボーカルの不可解な変死により、ロックバンド〈赤い青〉は活動休止に置きこまれる
凶器の千枚通しが「ラディッシュハウス」の備品であることから、犯人は内部にいる可能性が高い。ヨースケが今日のライブは特別なものになるかもしれないと呟いており、また、ロックとは何だろうと周囲に悩みを吐露していた。事件直前にはカリスマ的なギタリスト・クスミトオルが演奏中にありえないミスを冒しており、事件と何か関係があるのか。
「ラディッシュハウス」スタッフの児玉梨佳はその日何が起こったのか独自に調査を開始するが、彼女に関するある噂がネットに書きこまれてしまう。ちょっとした騒ぎになる中で、またしても〈赤い青〉のベース担当のミナミコウタロウが密室状態の自宅で死亡しているのが発見された。首吊り自殺に見せかける偽装されていたことが判明した。
聴衆環境のライブハウスで、犯人は誰の目にも触れず犯行を及んだのか。
また犯人は密室からどうようにして脱出したのか。
すべての謎を解くカギはロックにある。
感想/まとめ
ロックという僕には一生縁がない世界に触れたことが収穫であり、方向性の違いが生んでしまった悲劇だけは伝わってきた。
いつの間にか探偵役が変更されており、梨佳さんのままでよかった気がする。
残念ながら僕には合わなかった。