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東川篤哉さんの「学ばない探偵たちの学園」を読んでみた ネタバレ少々/感想

今回紹介するのは東川篤哉さんの「学ばない探偵たちの学園」です。ユーモアあふれる学園ミステリー〈私立鯉ヶ窪学園シリーズ第一弾!〉

 学ばない探偵たちの学園

私立鯉ヶ窪学園に転校してきた赤坂通は文芸部に入部するつもりで部室を訪ねたが、運悪く?無断使用していた探偵部と遭遇してしまう。部長の多摩川流司と部員の八橋京介先輩コンビにまんまと乗せられて結局流れのまま探偵部入部することになった。

ある日のこと部室がない探偵部が屋上で「密室」についての議論をしていると、いつの間にか日が沈み下校時間が過ぎていた。見回りにきた用務員の堀内に注意され、付き添いながら校内を回っていく。

 

すると

三階の放送室には島村先生がビデオ編集に励んでいた。

二階の自習室には本多先生が芸能クラスの西野エリカに補習を行っていた。

二階の生徒会室には生徒会長の桜井あずさが原稿作成で居残りをしていた。

一階の職員室には教頭の鶴間先生が残業をしていた。

 

用務員の堀内はしっかりと施錠の確認を忘れないでくださいと居残り組に念を押すと一服するためにどこかへ行ってしまった。残された探偵部の三人は下校せずに用務員室で引き続き「密室」をテーマにした議論を開始した。しばらくして部会はお開きになり、校内を歩いていると叫び声が三人の耳に届いた。悲鳴の発生源らしき方角へ向かって行くと、保健室の前で音楽教師の小松崎が半泣き状態で叫んでいた。言われるままに保健室をのぞくとベットの上で血まみれの男性が倒れ込んでいた。しかしドアは施錠されており、生死を確認することができない。背後にいた美術教師の久保がドアをぶち破ると意気込むが、ちょうど校医の真田先生が戻ってきた。彼女がドアを開けて倒れている男性のもとに駆け寄ると胸を刺されて死んでいることが判明した。

 入口のドアはしっかりと施錠されていたが、窓は全開だった。しかし、窓の外の地面には足跡が残っていない。現場は先ほどまで探偵部の三人が議論していた「密室」であった。

 

▼捜査開始

祖師ヶ谷大蔵警部、烏山千歳刑事という駅名の読み方を変えただけの妙な名前の刑事コンビが事件を担当することになった。探偵部顧問の石崎先生を加えてこれまでの判明していることを整理すると、まず被害者は田所健二という盗撮目的のカメラマンだった。私立鯉ヶ窪学園には芸能クラスというアイドルが在校しているクラスがある。制服持参で侵入した所を見るといかにもチャンスを窺っていたことが容易に想像が付く。ちなみに凶器は学園内にある千枚通しであることから計画的な犯行の可能性は低かった。協力関係にいたカメラマン同士の仲間割れか、それとも、、、ちなみに解き明かすのに苦戦が強いられるであろう密室の謎については校医の真田先生の証言により僅か数分間の間で犯行が行われたことを意味していた。

 

その後も第二、第三の事件が起きてしまった私立鯉ヶ窪学園。可笑しな刑事コンビや個性派揃いの教師たちに振り回される探偵部は、犯人を暴き、密室の謎を解き、事件の全貌を白日のもとに晒すことができるのか?

 

感想/まとめ

面白かった。

ユーモアで笑える文章を読んでいると元気を貰えるから好き。それでいて謎も最高である。振り子がそこに繋がるとは恐れ入った。

今作も野球ネタで反応してしまった。懐かしいという感情が真っ先に通り過ぎ、僕も年をとりましたね~