~読んできた本の足跡~

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岸田るり子さんの「ランボー・クラブ」/「出口のない部屋」

今回紹介するのは岸田るりこさんの「ランボー・クラブ」/「出口のない部屋」二作品です。

 

ランボー・クラブ

A(アー)は黒 E(ウー)は白 I(イー)は赤 U(ユー)は緑 O(オー)は青
フランス語など習ったこともない不登校中学生の僕が、なぜ、サイト<ランボー・クラブ>のトップページに掲げられたフランス語の詩を読めるのだろうか? 僕はいったい誰なのか? ある日、そのランボーの詩が書き換えられ、その詩が暗示する殺人事件が......。
色覚障害の少年をめぐる事件の驚くべき真相。鮎川哲也賞受賞作家が贈る渾身の本格ミステリー。(東京創元社ミステリ・フロンティア

感想

登校で色覚障害をもつ中学生菊巳は習ったこともないフランス語が読めることに疑問を持つ。さらに夢や記憶があやふやになってきており、自分が何者か不安になる。僕は誰なんだ?一方、ミツイ探偵事務所に妻と息子を探して欲しいと依頼が来る。

この二つのお話が交互に進み、最後にはつながる展開。菊巳パートはシリアス探偵パートは笑いや和みバランスがとれていて苦もなく読めた。

菊巳君もこれで本当の家族の一員になれて安心。高校受験頑張ってほしいですね!

 

出口のない部屋

私に差し出されたのは「出口のない部屋」という題名の原稿。「読ませていただいてよろしいですか?」彼女はロボットのように無表情のまま頷いた。それは、一つの部屋に閉じ込められた二人の女と一人の男の物語だった。なぜ、見ず知らずの三人は、この部屋に一緒に閉じ込められたのか?免疫学専門の大学講師、開業医の妻、そして売れっ子作家。いったいこの三人の接点はなんなのか?三人とも気がつくと赤い扉の前にいて、その扉に誘われるようにしてこの部屋に入ったのだった。そして閉じ込められた。『密室の鎮魂歌』で第14回鮎川哲也賞受賞の岸田るり子が鮮やかな手法で贈る、受賞第一作。 (東京創元社ミステリ・フロンティア

感想

次々エピソードが変わるので私の頭ではなかなか追いつくことができない。もっと理解力があればより楽しめるのに残念だ。タイトルからホラーのような怖さを想像していたが、逆にリアルの怖さが目立つ生々しいお話が多い印象を受けた。

エピローグで真実があきらかになるが、後味がよくないのが気になった。

残念ですが、私には苦手な作品でした。