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菅原和也さんの「柩の中に生者はいらない」を読んでみた 感想

今回紹介するのは菅原和也さんの「柩の中に生者はいらない」です。禁忌とされる透明標本を作り、さまざまな噂が絶えない根室正志。彼の最後の作品を一目見ようと集まった参加者たちに予想外の事件が待ち受ける。孤島を舞台に男女の様々な思惑が渦巻くミステリー!

 柩の中に生者はいらない

未解決事件や猟奇的な事件を題材にフリーライターとして活動している柚木恭一は、友人からのネタで福島県の沖合に位置する孤島を訪ねていた。その島唯一の建築物『根室透明標本ミュージアム』で根室正志最後の作品が公開されるからである。死体を使って生みだす透明標本の製作に没頭し、その成果が館内に展示されていた。現在は隠居生活を送っている根室正志だったが、分類学者時代にはさまざまな噂がたえず、変わり者として有名だった。そんな彼の完成披露会に、集まった参加者は八名。

 

柚木恭一:フリーライター

麻生優希:一時期ワイドショーを賑わした元写真家

榧ヶ原凉:推理作家&名探偵

梅田知子:出版社勤務。榧ヶ原の担当

多々良良太:経営者

芹沢マナ:大学生

小杉優介:大学生

谷隼人:大学生

 

孤島にポツンと建つ洋館。さまざまな噂と異名を持つ館の主人。いわくつきの収集品。参加者たちの中にも黒いうわさのある美女、名探偵、三角関係の大学生など何かが起こってもおかしくない状況が用意されていた。案の定館の主人である根室が首を切断された状態で発見されて現場は密室と、お約束の展開が待っていた。だがこの時点では、この手の展開では珍しいことに島には電波は届いており、警察に通報することはできた。しかし、参加者たちの様々な思惑が障害となり、通報は見送られた。この場を任された名探偵が事件解決のために動き出すが、予期せぬ展開が彼らを待ち構えていた。

 

感想/まとめ

面白かった。

登場人物たちのエゴ丸出しで自滅してく過程が何とも言えない。人間の狂気は時にここまでの行動を起こすのかと考えさせられた。

 

このままでは終われないと事件前には現状を語っていたが、事件後の真相を知った柚木さんは幸せなのかな~