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東川篤哉さんの「ライオンは仔猫に夢中 ~平塚おんな探偵の事件簿3~」を読んでみた 感想

今回紹介するのは東川篤哉さんの「ライオンは子猫に夢中 ~平塚おんな探偵の事件簿3~」です。シリーズ第三弾。エルザと美伽に新たな仲間が加わる!?

 ライオンは子猫に夢中 ~平塚おんな探偵の事件簿3~

第一話 失われた靴を求めて

最近絶不超の我ら平塚おんな探偵のエルザと美伽。さて苦戦続きの探偵事務所を訪ねた本日の依頼人は、横浜市にある「小松精機」社長の小松雄二と秘書の守屋健一だった。小松には、一人娘の静香がいた。年齢は二四歳。親元を離れて一人暮らしをして社会人として働いている。そんな彼女が廃工場のビルの屋上から転落して命を落とした。会社の上司と不倫して、最近別れたことが引き金となり警察は自殺と判断したが納得がいかない小松社長。そこで幾つもの難事件を解決していると噂を耳にしてエルザ探偵事務所を訪ねて来たのだ。依頼を受けることに了承して、まずは彼女の不倫相手だった武井武夫を徹底的に調べることになった。しかし現在愛車のシトロエンは修理中。そこで守屋を運転手として同行するよう命じた。お目付役として置いていったことは見るからにバレバレだったが。

廃工場を調べた後(屋上でバックドロップをお見舞いしたのは笑えた)さっそく武井宅へと向かう。武井には事件の夜、会社の後輩と飲んでいたと完璧なアリバイがあると宣言した。新しい男の存在と彼女と親しかった女性の名前を聞き出し、ゲス男武田とは別れた。会話の中で出たパパに買ってもらったという赤いハイヒールとは何だ?(後に小松が送ったことが判明)静香の部屋から不審は男と買取されて質屋にあった赤いハイヒール。偶然拾った女性から聞き出したある交差点。その場所へ向かい、美伽がとったある行為によってエルザは何かを閃いたのだった。

◆その発想はなかったです。さすがです。

 

第二話 密室から逃げてきた男

大学生の松崎英二は、見覚えのない部屋で目を覚ました。周囲を伺い部屋の様子からおそらく若い女性の部屋だと思われるが。ズキンと経験のある頭痛で昨夜サークルの飲み会があったことを思い出した。飲み過ぎて記憶を失ったのか?とにかく上体を起こして改めて部屋の様子を見回すとフローリングの床の上に女性が倒れていた。女性は同じサークルに所属している山野夏希だった。ひときわ目立つ美系の女性で男子学生の注目の的だ。もちろん松崎もそのひとり。まさか酔っ払って一夜を、、、と淡い期待を抱いたが近づいて呼びかけても返事がない。異変を感じ体温、脈を探ってみたが無駄だった。彼女は頭部から出血し絶命していたのだ。

どうするか迷っていた松崎だが魔の悪いことにサークルの仲間が訪ねてきた。捕まりたくない一心で玄関から飛び出しそこにいた男子学生に向かってタックル。何とか逃げ出すことに成功したのだ。

松崎はシリーズお馴染みのスナック「紅」のママさんの遠縁だと教えられ、助けてやってくれないかとエルザと美伽に頼み込んだ。報酬はツケをチャラにすること。俄然やる気がでた名探偵は、この謎に挑むのであった。

鍵のかかった部屋、すなわち密室を解くカギは白い仔猫だ。

◆チョコに萌えた。女性同士もいいですね~

 

第三話 おしゃべり鸚鵡を追いかけて

前話で登場した白い仔猫(ミーコ)は探偵事務所の一員になっていた。そしてまたいちゃいちゃ(イタズラ?)している二人。いいぞいいぞ、、、ごほん。話がずれましたね。

さて今度の依頼人は、専業主婦の大塚雅美。叔父の飼っていた鸚鵡のおーちゃんを捜して欲しいとのこと。亡くなった叔父の部屋から逃げ出した鸚鵡。生前万が一のことがあったらおーちゃんを頼むと約束していたので義理堅い人なのでしょう。こうして初対面で思いがけずミーコの名付け親になった彼女の依頼を受けることになった。

数日が経過して木の上にいたおーちゃんを捕まえようと登った所、何者かの放った矢で肩を負傷したエルザ。ペット探しのはずが命を狙われる危機になってしまった。なぜ妨害が入る。その理由は鸚鵡の習性にあった。

◆なるほど鸚鵡だからですか。それより鸚鵡ってそんな長生きするんですね。

 

第四話 あの夏の面影

依頼人はお嬢様の大原詩織。依頼内容は、大好きな彼氏が最近一緒にいても態度がよそよそしくて心ここにあらずみたいな感じがして浮気の可能性も心配しているのだという。依頼を受けることにしてさっそく彼が勤めている英会話スクールに向かう。いつも通りにこなしていけばいい。怪我明けのエルザはリハビリになるでろうと気楽な気持ちでいたのだが、、、二人はただの浮気調査だとたかをくくっていたが何やら物語は意外な展開へと移っていく。

◆騙された。これは巧い。

 

感想/まとめ

安定の面白さでした。新たな仲間ミーコ(美伽はライバル?)が加わり、探偵事務所は一段と映えるようになりましたね。シリーズを追うごとに美伽がエルザに対してライクからラブへと移っているような感じが強まって僕は良いと思います。この距離感がたまらないですよね。

義理でもチョコがもらえた宮前さんがうらやましいですな。

 

一応現在はこの本が最新刊。今後は是非長編も読んでみたい。期待して待っています。