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薬丸岳さんの「その鏡は嘘をつく」を読んでみた 感想

今回紹介するのは薬丸岳さんの「その鏡は嘘をつく」です。夏目信人シリーズ第二弾。エリート医師の事件を検事、集団暴行事件を刑事が追う。二つの事件を握るのは予備校生と女性講師?人はなぜ嘘をつくのか。心の奥底には悲しき思いが渦巻いていた。

 その鏡は嘘をつく

不自然な鏡部屋で発見されたエリート医師。最近痴漢事件て逮捕された(本人は最後まで否認)こともあり、自殺として処理された事件だが検事・志藤は他殺の疑いが濃いとして再捜査を依頼した。高校を卒業するまで生活していた場所を訪ね、学生時代の同級生や近所の人たちから彼の話を聞き、話を統合すると自殺するとは思えないという結論だった。多少強引にも思える言動で攻めた甲斐もあり、署に戻って身辺を洗い直しますとの答えを頂いた。

 

代々続く医者の家系に生まれた幹夫。一人っ子だった幹夫は両親の期待を一身に受けて幼い頃から熱心な教育を受けてきた。だがどんなに頑張っても、あがいても合格するだけの成績を出すことができない。周囲のプレッシャーだけが積み重なっていく。自分の未来、夢、生きがいがつぶされていく。

この苦しみをわかってくれるのは「あの人」だけだ。その思いを胸にある行動に出る。

 

夏目は、不可解な集団暴行事件を調べていた。若い男性が数人の男性から暴行を受けいているとの通報があった。警察官が駆けつけてみると、暴行していた男性、被害にあった男性、通報した人間ともいなかったのだ。この事件にこだわりを見せる夏目。いったいなぜなのか?

 

痴漢事件の加害者とされたエリート医師、被害者である女性、幹夫の通う予備校の女性講師に次々とつながりがあった。やがて事件は一本線へと向かい、ある人物から気になる証言も飛び出す。二転三転する展開に放浪されながらも決着のときは近づいてきたのだ。

 

感想/まとめ

夏目信人シリーズ第二弾ですね。

志藤検事の正義と夏目刑事の正義。最中地点は同じでも異なる想いを味わえ楽しめましたね。

夏目刑事のらしさを楽しみの一つとして読んでいる僕としては、志藤検事の強烈な個性にもっと夏目刑事を出してくれ~と願うばかり。それでもスロースターターだったのか後半の活躍の機会に大満足です。

 

続編も追う予定です。