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くろきすがやさんの「感染領域」を読んでみた 感想

今回紹介するのはくろきすがやさんの「感染領域」です。菅谷さんと那藤さんの二人による作家ユニット。2018年第16回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞してデビュー。トマトを利用したバイオテロ、世界を巻き込むスケールの大きさに脱帽です。

 感染領域

九州地区でトマトが枯死する病気が発生する。

植物病理学者の安藤と農林水産省の里中の両名は現地入りして調査を開始した。

サンプルを持ち帰って詳しい調査を続ける。

 

時を同じくトマト製品の製造販売会社で研究員として働いている友人が死んでいるのが発見される。

前日に安藤と電話連絡をした際、会って話したいことがある、これから人と会う約束があると慌ただしい会話をしたのが最後となった。

彼は、熟さない、腐らない新種のトマト(カグラ)の研究をしていた。

友人のやり残した仕事を引き継いでカグラの研究を安藤は引き受けることにした。

 

上記に関連するキーワードはトマト。

怪しげな集団、原因不明のウイルス、友人の死に対して安藤はどうように迎え撃つのか。

バイオサスペンスが今、はじまる!

 

感想/まとめ

専門用語をわかりやすく丁寧に説明してくれている点、好印象でした。扱っている分野は大勢が素人だと思うので、さりげない手助けはありがたいですよね。

 

専門的な事に関して勉強になったことが幾つかあった。

生物へのワクチン療法は免疫の仕組みを利用していること、植物は仕組みが違いワクチンが存在しない。

ウイルスと病原菌は別物。これに感染した生体が、様々な異常を呈している状態が「病気」だということなど、他にも色々なことが書かれており専門書を読んでいる気分にもなった。

もちろんトマトに関しても知ることができますよ。

 

勝手に爆弾発言だと思っているのが会長の秘書的な立場の人間は身内が落ち着くとのこと。安藤を手伝っていたあの女性も会長の、、、