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倉阪 鬼一郎さんの「三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人」ネタバレ注意!

今回紹介するのは倉阪 鬼一郎さんの「三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人」です。最後の著訳書リストにバカミスと明記されている本作品。倉阪さん作品を初めて読みましたがあの真相には思わず脱力しました。そのバカっぷりを楽しみください。

黒鳥館と白鳥館

壮麗な洋館は双子のように似ている館。だが、明らかに違っている部分があり黒鳥館はほどんどが黒で統一されており対照的に白鳥館はほとんどが白で統一されている。

館のあいだには越えられない壁が存在する。深い谷、滝。橋が架かっておらず行き来することは容易ではないことが見てとれる。

この二つの館が舞台の殺人事件が描かれている。

真相

第一

真相が語られるまでまったく気がつきませんでした。まさか‘銭湯’でのお話しだったとは。巨大な銭湯のペンキ絵、銭湯にありました。

二つの館だと思われていたのは男湯と女湯。富士山。石鹸をやり取りする穴。ケロリン桶。他にも銭湯と結び付くキーワードが登場する。

第二

すべてのページに『せんとう』というヒントが埋め込まれていた。先頭、尖塔、船灯、戦闘的精神など。おかしいと感じながらも、、、脱帽です。

第三

一文字でもずれてしまうと成立しないトリック。恨みというのは恐ろしい。

おわりに

私が読書にハマりだした頃、様々なジャンルに手を出していた(2014年)あたりにネットでおススメ紹介されていたこの本に出会いました。まだ推理小説叙述トリックバカミスなど)の知識がない状態でしたので読後感はタイトルも含めなんじゃこりゃと思いましたけどね。

あれから数年このブログで紹介するために改めて読み直してみましたが、読んできたからわかるこのすごさ脱帽ですよ。バカミスとは思えない伏線の数々、お見事です!

この一冊にどれだけの伏線が埋め込まれているのだろう。

おススメできるか言われれば躊躇しますが、読んでみると意外にハマるからもしれませんよ!