早坂吝さんの「誰も僕を裁けない」を読んでみた 感想
今回紹介するのは早坂吝さんの「誰も僕を裁けない」です。「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」から始まった援交探偵上木らいちシリーズ第三弾。今回もエロさを武器にした活躍に期待したい。
誰も僕を裁けない
戸田公平パート、上木らいちパートを交互に物語は進んでいく。
上木らいち
らいちの元へ面識のない男性からメイドのお仕事をお願いする手紙が届けられた。多額の給金に期待して、手紙に書かれていた住所を訪ねてみた。想像通りの大きなお屋敷だが探偵目線だと仕掛けがありそうな外観をしていて気になってしまう。
無事に採用となったらいち。顔合わせの席で自己紹介をした際に趣味は何かと聞かれ、探偵と答えたところ、場の空気が一変して重苦しくなった。探偵という言葉に反応した?そういえば主人の態度が、らいちの元へ届けられた手紙の存在を初めて知り、急遽雇うことを決めたように思えた。家族構成もなにやらわけありの様で。
メイドとして働くこととなったらいち。今回も殺人事件に巻き込まれてしまう。
戸田公平
高校生の戸田公平はある女性と出会い、エロい事を目的に彼女宅へお邪魔していた。事後、後始末をしていると家族に見つかり通報されてしまった。大人びていた彼女は何と17歳。条例違反で逮捕されてしまったのだ。
警察の取り調べ、弁護士との面談、年齢なんか関係ない、好きだから抱いたんだと法と戦う戸田公平が描かれている。
脈絡がないと思われた二つの事件。エロと社会を合体させたミステリー、衝撃の真相をご覧あれ!
感想/まとめ
今回もエロあり、笑いあり、涙、、、はなかったけどこれが読みたかったと言える上木らいちシリーズでしたね。どこかでみたトリックも使い方次第で化ける。
タイトルの回収の仕方も好みで、読後感も良かった。エロいだけのバカミスだと勝手に思い込んでいたのが恥ずかしい。
脱落しないでシリーズを読んでこられた方々には満足する出来でしょう。
容姿やテクに絶対の自信を持っているらいちの色仕掛けが通用しなくて崩壊しそうになるシーンや戸田君が弁護士と性行為の詳細を話しているシーンが個人的にツボでした。
次のらいちシリーズでお会いしましょう。