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有栖川有栖さんの「マジックミラー」を読んでみた 感想

今回紹介するのは有栖川有栖さんの「マジックミラー」です。ある殺人事件で嫌疑をかけられた双子の兄弟には完璧なアリバイがあった。犯人が作りだしたトリックと推理作家のアリバイ講義に酔いしれる長編小説。また、火村&アリスシリーズでお馴染みの片桐さんが登場するのでファンの皆様必見ですよ!

 マジックミラー

琵琶湖に近い余呉湖畔の別荘で所有者である柚木新一の妻・恵が死体で発見された。警察は現場の状況や彼女の行動・交友範囲から顔見知りの犯行説で動き出していた。真っ先に疑われたのは夫・新一と双子の弟・健一であった。彼女には多額の生命保険が掛けられており、受取人である彼らに容疑が強まった。しかし殺害時刻に新一は博多に、健一は酒田にいてアリバイは完璧であった。事件当日の彼らの行動には確かに不自然なものを感じたし、計ったようなアリバイ成立の仕方には引っかかりを覚えたが、さまざまな実験の結果、アリバイを否定する材料は発見できなかった。また、双子の定番である入れ替わり説も検討されたが、指紋の付着した切符が障害となりどうしても崩せなかった。

 

捜査は難航し、捜査本部も徐々に縮小の動きを見せ、解散も時間の問題だと聞かされた恵の妹・ユカリはかつての恵と交際していた推理作家である空知雅也を連れて探偵に調査を依頼するが、事件解決へ手がかりを掴むことはできなかった。

 

約半年後、余呉湖畔の別荘で手首と頭部を切断された他殺死体が発見された。身体的特徴から柚木兄弟のどちらかに間違いないのだが、双子の片割れも行方不明となっており、決定的な判別ができないでいた。

 

同じ別荘で連続して起きた事件に関連はあるのか?やはり恵殺害の犯人は双子で何らかのトラブルが発生したのか?依然難航するこの事件を気にしつつも、空知は依頼されたアリバイ講義の講演へと出かけるが、、、

 

感想/まとめ

面白かった。双子で始まり、双子で終わった。

第七章のアリバイ講義だけで御釣が来ると言える小説であった。

 

アリバイトリックとのことで時刻表のページで一瞬手と目が止まったが、すかさずスルー。いち早くギブアップして、登場する名探偵の推理を心待ちにしていました。

 

火村&アリスシリーズでお馴染みの片桐さんのまた違った一面が読めて良かった。