白河三兎さんの「私を知らないで」を読んでみた
今回紹介するのは白河三兎さんの「私を知らないで」です。中学生のいじめ問題にも絡んでくる考えさせられる青春小説。
私を知らないで
あらすじ
僕=黒田慎平は、父親の仕事の都合で横浜の中学校へ転校してきた。転勤族の慎平は転校生のポジションを理解しており、自己紹介を含め、すぐにクラスに馴染むことができた。
クラスメイトの中に「キヨコ」という美しい少女がいた。彼女に対してのさまざまな噂が飛び交っており、誰も近寄ろうとしない。気にはなるものの、まずは転校生という臭いを消すことに専念することにした。
二人目の転校生高野が同じクラスにやってきた。慎平とは性格が正反対でぐいぐいくるタイプ。「キヨコ」の噂にも真剣に怒る。熱血漢あふれる男だ。
転校生同士仲良くなり、話題は「キヨコ」へ。高野が二人で現状から救おうと、提案してきた。乗り気ではなかったものの勢いに負けて協力することにした。
いま、慎平と高野の冒険が始まる!
感想/まとめ
「キヨコ」の抱えている重みを軽くするために慎平と高野が奮闘する姿に感動。まさしく青春だね。普通の有難さ、苦になく毎日を送れることに感謝しなければなりませんね。
この終わり方は、どうなんでしょうね。ハッピーエンドっぽいけど切なさの方が勝り、ある意味バットエンドとも言える感じ。ライクとラブの違いの差が現れていたのかな。
明るい方へ、暗い方へ、傾きすぎないバランスのとれた展開にあっぱれ。みんな恰好いい。
ヒーローモノでいいそうな言葉
悪がいるから善が映える
子の内容で読んでいたからこそ、この言葉に惹かれあるものがあった。