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森谷明子さんの「南風吹く」を読んでみた 感想

今回紹介するのは森谷明子さんの「南風吹く」です。第100回全国高校野球選手権大会大阪桐蔭春夏連覇で幕を閉じた。甲子園といえば野球ですが、舞台が違った甲子園をご存知でしょうか?その名は俳句甲子園。こちらも全国から集まった高校生による熱い戦いが繰り広げられています。

 南風吹く

離島に住む高校生小市航太は、予期しない事故により部活を引退して空っぽな毎日を送っていた。ちょっとしたことから俳句甲子園出場を目指すクラス委員長河野日向子のメンバー集めを手伝うことになり、俳句の奥深さを知った航太はいつの間にか俳句の魅力に惹かれてメンバーの一員となることを決意したのだ。

 

手に汗握る試合はもちろん、高校生特有の進路の悩み、家庭の悩み、それぞれに視点を移すことにより俳句のみならず青春小説として面白さも際立っている。

 

俳句という17音に込められた思いを是非感じ取って、少しでも関心を持ってくれたらありがたいです。

 

感想/まとめ

俳句甲子園という言葉をニュースでちらっと目にする位の知識しかありませんでしたが読んでいて伝わってくる盛り上がりは臨場感あふれるものでした。現地だとそれ以上なのでしょうね。

愛媛県松山市で開催されるんですね。歳時記という存在をこの小説で初めて知り、テレビ番組のプレバトの俳句コーナーで歳時記という単語が出たシーンでは思わずニヤニヤしてしまった。

今年の俳句甲子園も先週17日~19日に掛けて行われたそうで、ホームページに優秀賞の作品など掲載されているので興味を持ったらのぞいてみるといいですよ。

 

国語が苦手であまり乗り気ではなかった航太君の「問題文の大意を50字で述べよ」見たいなテストでどうやって文字を増やすか苦労している話に共感しましたよ。

字を減らすことに苦心したことがない、俳句の難しさですね。

航太君といい感じになる女の子が意外な子で恋愛面でも驚きがありました。青春小説ならではの甘酸っぱい、爽やかな感じもマッチしていて読後感も最高。

 

僕としては俳句はこれでおしまいですが歳時記だけは忘れないと思いますね。