有栖川有栖さんの「こうして誰もいなくなった」を読んでみた 感想
今回紹介するのは有栖川有栖さんの「こうして誰もいなくなった」です。
こうして誰もいなくなった
主人公である黒田卓也教授の30年前のお話し。
その日は星野美佳子と共に民俗学のフィールドワークのために東北の山奥にある旧家を訪ねていた。研究材料として実りのある話を聞けたまでは良かったのだが、夜遅くまで話し込んでしまい帰り道に迷ってしまう。それでも地図を頼りに車を走らせると、目の前に現れたのは人里離れた山奥には不似合いな西洋風の館だった。天候も悪くなる一方で、とにかく一泊させてもらおうとお邪魔するが、主は一向に現れない。一体何故だ。(館の一夜)
少女アリスが奇妙な鉄道に乗って大冒険をするファンタジー(線路の国のアリス)
名探偵Q氏が難事件の他に解決しなければいけないものとは(名探偵Q氏のオフ)
俺の名前に注目して欲しい(まぶしい名前)
妖術師のマジックショーの秘密とは(妖術師)
夢の中で怪獣が大暴れ(怪獣の夢)
ネットで知り合った自殺志願者の行方とは(劇的な幕切れ)
迷い込んだ迷路に出口はあるのか(出口を探して)
江戸川乱歩の少年探偵団シリーズのパロディもの(未来人F)
わずか3ページに込められた恐怖とは(盗まれた恋文)
本屋さんは謎の宝庫?書店ミステリー(本と謎の日々)
スーパーの店内放送に頭を抱えた男性。一体何故だ。(謎のアナウンス)
?(矢)
孤島の屋敷に集められた招待客。主人は姿を見せず、晩餐の席で彼らの過去の犯罪を暴く声が流れだし一同恐怖に包まれる。やがて一人一人と殺されていく流れ、、、そう、あのアガサ・クリスティの名作ミステリー『そして誰もいなくなった』を元に作られたアレンジ作品(こうして誰もいなくなった)
感想/まとめ
面白かった。
全14篇にもなると読者にとって好みも分かれそうですが、僕の中では(館の一夜)が一番好みですね。ぶっちゃけると意味が分かったのが、このお話だけという、なんともなさけない理由なのですけどね。
学生アリスシリーズや火村&アリスシリーズばかり読んでいる僕としては、新鮮な気持ちで読めたので大満足な短編集でした。
これからもどんどん新作お願いします