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深木章子さんの「欺瞞の殺意」を読んでみた 感想

今回紹介するのは深木章子さんの「欺瞞の殺意」です。殺人犯として服役していた元弁護士が仮釈放後にある関係者に送った書簡が、事件のすべてを根底から覆す引き金となった。

欺瞞の殺意

昭和41年、資産家の楡邸で奇怪な事件が発生した。その日は楡家の先代当主・楡伊一郎の五七日の忌日にあたり、ごく身近な関係者による法要が営まれていた。無事供養を終えた一同がダイニングルームで一息ついていると、一人の女性が体調を崩して救急車で運ばれた。医師の懸命な処置も及ばず死んでしまう。死因はヒ素が混入したコーヒーを飲んだことによる急性ヒ素中毒。また外で遊んでいた親族の子供も同様にヒ素が混入したチョコレートを食べて死んでしまった。

 

通報を受けた警察の捜査によって治重(婿養子)が逮捕された。犯行のチャンスがあったことに加え、証拠品が彼の喪服の上着のポケットから発見されたことが決め手となった。当初本人はかたくなに犯行を否認していたが、一族からは冷たい目で見られて孤立し、追い打ちをかけるように不倫疑惑も浮上、最終的には容疑を認めた。第一審による無期懲役の有罪判決を受け入れ、世間を震撼させた楡家毒殺事件はこうして幕を閉じた。

 

それから40年以上の歳月が流れて、治重が仮釈放になり、澄子(不倫相手)に手紙を送ったことで物語は再び始まる。治重と澄子の間で往復する書簡の中で、楡家毒殺事件の推理合戦が繰り広げられる。いつしか話題はお互いの本心の探り合いへと移り、両者の狙いが手紙上で踊り狂う。

 

治重と澄子がお互いの家で自殺する、遠隔心中として再び幕を下ろした。

二人の死後に発見された書簡はどんな働きを見せるのか?

そして、楡家毒殺事件の真相とは?

 

感想/まとめ

面白かったけど、合わなかったですね。

塀の中で40年以上費やした末の答えなのだから、誰にも止められない。