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石持浅海さんの「殺し屋、やってます。」を読んでみた 感想

今回紹介するのは石持浅海さんの「殺し屋、やってます。」です。

 殺し屋、やってます。

富澤充は中小企業相手の経営コンサルタントを本業で、殺し屋を副業としている。報酬は一人につき上場企業社員の平均年収650万円で、前金300万円、実行後350万円を支払うシステムになっている。

協力者として伊勢殿と塚原がいる。殺しの依頼は伊勢殿が担当して、それを塚原に伝える。塚原は伊勢殿が受けた依頼を富澤に伝える。そして富澤が実行するといった流れになる。ワンクッションを挟む遠回りな方法だが、安全面を考慮してとのこと。二重盲検法に似ているこのやり方で余計なトラブルを回避している。

 

また依頼にはルールがあり、

・自分の身分証明書と、殺したい相手の写真が必要

・殺したい相手の情報

・依頼を受けてから三日以内に引き受けるかどうか返事をする

・引き受けた場合、二週間以内に実行される

 

▼黒い水筒の女

ターゲット:浜田瑠璃子 職業:保育士

浜田瑠璃子を監視中の富澤は、真夜中の公園で水筒の中身を捨て、洗って帰るといった不自然な行為が気になっていた。なぜわざわざ公園にまで遠出して中身を捨てたのか?

 

▼紙おむつを買う男

ターゲット:小此木勝巳 職業:営業

小此木勝巳を監視中の富澤は、独身のはずなのに子供用品店で紙おむつを買う行為が気になっていた。大学時代に過激派組織に所属していたことが関係しているらしいが。

 

▼同伴者

ターゲット:高頭衣梨奈 職業:店員

伊勢殿の元に結婚詐欺師の高頭衣梨奈を殺して欲しいと母親同伴で依頼人が訪ねてきた。怒り心頭の母親と言いなりの息子。本人以上に母親が怒り狂っている理由は息子を溺愛しているからではなく、別の思惑があったからだ。

 

▼優柔不断な依頼人

ターゲット:春山宏昌 職業:社長

春山宏昌を監視中の富澤だったが、依頼人が殺害依頼を撤回したことでその場を撤退した。またすぐに春山宏昌の殺害依頼が入ったが、これまた撤回される。手を汚さずに前金600万円が手に入ったが、なにか気持ち悪い。優柔不断な依頼人の思惑とは?

 

▼吸血鬼が狙っている

ターゲット:宮永彩美 職業:会社員

殺害方法のオプションとして首筋に二つの傷痕を残し、吸血鬼に咬まれたように見せかけてほしいとのこと。同人作家でコスプレイヤーとしても活躍していた彼女に対し、なぜこのような殺害方法を依頼したのか?

 

▼標的はどっち

ターゲット:佐田結愛 職業:会社員

佐田結愛の監視中を始めた富澤だったが、どうやら佐田結愛は二人存在するらしい。もう少し調査を進めるともう一人の女性が二階梨乃という大学で同じ研究生のゼミ生だと判明した。一人の身分を二人で分け合うやまれぬ事情に辿りついた富澤はこの依頼を断ることにした。その後、二階梨乃は別の殺し屋に殺された。いったいなぜ?

 

▼狙われた殺し屋

ターゲット:富澤充 職業:経営コンサルタント(副業:殺し屋)

まさか自分がターゲットになるとは。もやもやした気持ちで調査を進めると、ある人物に辿りついて。

 

 感想/まとめ

淡々と殺す殺し屋なのは間違いないが、僕のイメージした殺し屋とはかけ離れていた。

物語も淡々と進むのでそれを気軽さととるか物足らないととるかは読者次第かな。