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喜多喜久さんの「真夏の異邦人 超常現象研究会のフィールドワーク」を読んでみた 感想

今回紹介するのは喜多喜久さんの「真夏の異邦人 超常現象研究会のフィールドワーク」です。謎の少女と手首事件。儚いひと夏の出来事を綴ったSF青春ミステリー。

 真夏の異邦人 超常現象研究会のフィールドワーク

大学生の星原俊平が所属しているサークル〈超常現象研究会〉はその名の通り、常識では測りきれない不可思議な現象を研究することを活動目的としていた。メンバーは星原を含めて四人だけの小規模サークル。

天川創一郎 :サークルの創立者であり会長。未確認飛行物体に並々ならぬ好奇心を抱いて          いる。

日野劉生  :心霊現象に強い興味を持ち、いつもカメラを回している。イケメンである。

月宮秋乃  :超能力、特に予知能力に興味を持っているお団子ヘアーの女性。実際に予知夢        を見ることができる。

星原俊平  :オカルトに対してトラウマがある為に苦手意識を持っている。一歩引いた立場を         貫いている。

毎週決まった日に集まって誰かが持ち込んだオカルトに関する話で盛り上がり、終わりのない議論を繰り拡げるだけだった。また、長期休暇を利用して調査旅行に出かける習わしもある。そして、今回訪問先として選ばれたのた冥加村は、偶然にも俊平が生まれてから小学校時代まで過ごした村だった。何か理由をつけて参加を辞退するつもりでいた俊平だったが、先輩達に案内役を頼まれてしぶしぶ参加を受け入れた。

 

冥加村の実家に場所を移して、眠れない夜にベランダで涼をとっていると上空を飛行している物体を目撃した。まさか、本物?子どもの頃のトラウマで封印していた気持ちに揺るぎが生じて、確かめたい衝動が込み上げてきた。今からする行為はオカルト的な興味ではなく、現実に当てはめて証明するために行くと自分を納得させて夜の森へと向かうのだった。

落下地点には棺のようなもが落ちていた。恐る恐る棺を覗いてみると、中には金髪の美少女が横たわっていた。目を覚ました彼女と意思疎通が出来ずに狼狽していたが、とりあえず家に連れて帰ってきた。次の日になり先輩たちを交えても進展することはなかった。何とか名前だけはユーナと聞き出し?名づけ?することができて一歩を踏み出せた。こうして彼女も調査に同行することになった。

 

今回の調査目的はキャトルミューティレーション。動物の死体が内臓や血液を失って骨だけになった状態で発見されることを指し、調査旅行の発案者である天川会長がネットで最近この村の牧場でキャトルミューティレーションが発生したとの書き込みを見つけたことが始まりだった。

 

一方で切断された人の手首だけが発見される事件が起きる。天川会長の発見された手首と宇宙人との関連性を確認すべきだとの声に他のメンバーも同意したことで共通認識となった二つの点の確認を急ぐことになった。手首の事件は、警察を頼りにして俊平たちはキャトルミューティレーションの方の調査のために関係者に話を聞きに周った。警察に俊平の顔見知りがいたことでお互い情報共有することを約束をした。

 

正体不明のユーノと過ごすうちに惹かれつつあることを自覚した俊平。彼女が探している謎の鉱物は何のために必要なのか?また、実家に届けられた物騒な脅迫状。ユーノが事件に関わっている可能性が浮上して戸惑いを隠せないでいた。

 

やがて、俊平はユーノの正体と村で起きた事件の真相に辿りつく。

どのような結末が待っているのか是非手にとって読んでみてくださいね。

 

感想/まとめ

面白かった。青春しているな~って感じの小説でしたね。没頭できるものがあるって素晴らしい。俊平とユーナが再び巡り合える可能性があるラストだったので良かった。

 

ふと思ったのですが、実家って俊平たち以外に誰もいないのかな?