乾くるみさんの「リピート」を読んでみた 感想
今回紹介するのは乾くるみさんの「リピート」です。過去に戻って人生をやり直す10名のお話し。ジャンルはSF+ミステリーになっています。
リピート
大学生毛利圭介のもとへ地震を予言する謎の男から電話がかかってきた。新手のいたずら電話だと思い本気にしなかったが予言が的中。震度や時刻が狂いなく予言通りで驚愕する。再び謎の男から電話がかかってきて、風間と名乗り予言できた訳は未来からやってきたからだと告げた。
リピート体験
現在の記憶を保持したまま過去のある時点の自分の身体の中へと意識が戻る。つまり記憶持ったまま人生をやり直せることを示している。
地震の予言は信じてもらうためのパフォーマンス。次のリピートのときに同行者(ゲスト)として毛利が招待されたのだ。過去に戻って人生をやり直す。そんな都合のよいことが現実にはありえない、あっていいはずないと思っていはいるが、ホントにあったらどうしようと魅力に取り憑かれているのも事実だった。
毛利の他にも同様に予言の電話をしてリピート体験へ招待した方々がいて、みなさん信用度は半信半疑といったところらしい。詳細を説明するのに個別に電話することが面倒になってきたといい、一度全員集まって説明会を開きたいので参加してほしいとのこと。
特に断る理由もない毛利も参加することにした。
▼ゲスト
毛利圭介:大学生
篠崎鮎美:会社員
池田 :ゴルフレッスンプロ
高橋 :トラック運転手
天童 :シナリオライター
横沢 :会社員
大森 :研究者
坪井 :浪人生
郷原 :社長
風間 :リピート主催者
主催者風間を含む上記の10名がリピート体験に参加するゲストである。
そこで風間から1月13日11時13分7秒の地点へと戻ること、絶対にリピートのことは秘密にすることなど具体的な説明を受けた。終わりに注意事項を聞きお開きになった。
リピート体験当日。
意外な事に目的地は空。
《時空の裂け目》(黒いオーロラと呼んでいる)は空中に出現する。
風間から最後の注意事項と連絡事項を伝えられた。
▼過去へ戻ったら風間へと連絡を入れること
▼意識を取り戻す感覚は突然なので安全確保に気を付けること
▼戻った先で一度集まること
時間だ、、、
風間の言うとおり黒いオーロラが出現した。
そして不安と期待を一緒に乗せたヘリコプターは時空の裂け目へと突っ込んだ。
成功したリピート。だが、ゲストの一人が事故死してしまう。その後もゲストが一人ひとり死んでいく。いったい何が起きているのか?
リピートに隠された驚愕の秘密とは、、、
感想/まとめ
読んでいてこの展開ならハッピーエンドの可能性は低いとうすうす感じてはいたが、どんでん返しからのバットエンドので、いい意味で裏切られた。
毛利くんもお前ら凡人とは違うんだ、相手を見下している感じが出ていて主人公として好感を持つことができなかった。
SFでお馴染みのカオス理論も登場。今回の物語も予測不能に陥るので説明有難い。
人生送るのは一回きりがいいと誓いました。