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土橋真二郎さんの「扉の外」を読んでみた 感想

今回紹介するのは土橋真二郎さんの「扉の外」です。目を覚ますとそこは見知らぬ場所だった。人工知能を名乗る存在に言われるがままに従うクラスメイト。ルールに支配された偽りの日常が始まった。

 扉の外

修学旅行に出かけたはずが、目を覚ますとそこは知らない場所だった。そこにクラスメイト全員が閉じ込められていた。みんなの前に現れた人工知能を名乗るソフィアは、ここは宇宙船の中で地球は核戦争が起きていて大変な状況だと、地球を離れて宇宙にいるのでここは安全だと、楽園に向かっているなど説明をしたが、現実味が帯びてこない一同は疑問と戸惑いの声が沸き起こった。

ただし、生活していく上で地球と同様に最低限のルールが存在する。私に従っていれば生命は保証され、ここで暮らしていくことができる。生活する上で食料や娯楽は配給されるので心配ないと促した。

そのシステムの詳細が画面上に表示された。

ハートマークは人の数、ダイヤマークはお金、クラブマークは食料や娯楽、スペードマークはコミュニケーション。一二時になるとハートの数だけダイヤが支給される。

ここでの加護を受けるためにはデータを計測している腕輪を装着しないといけない。一回外してしまうと再装着は不可。よく考えて選択しなければならない。

主人公の千葉紀之は、クラスでただ一人腕輪を外してしまう。母親の異常な管理の下でいい子を演じなければいけないこと。ゆがんだ人格が形成されてしまった一つの要因でもある。協調性がなく、縛られるのを嫌う紀之は、さっそくクラスの優等生・和泉玲子と衝突してしまう。そして、ゲームのルールが明らかになっていくにつれ、腕輪を外す行為がクラスにとってマイナスだったことが反感を買い、孤立していく。そして、安全が保障されたこのエリアから外に出ていく決断を下した。

 

外の世界で六組の蒼井典子と出会う。彼女のクラスは、彼女を中心に女子が男子を支配していた。また、いつでも笑顔を振りまくことを忘れない一組の女神・正樹愛美とも出会う。彼女のクラスは、これまで感じてきた他のクラスとは雰囲気が根本的に違った。さらにゲームも有利な立場で進められており、物資も豊富に残されていた。戦いに圧勝するだけの理由が彼女にはあった。

 

そして、団体ではなく個人として秘密を追った紀之。

彼の前に現れた正体とは?

 

 感想/まとめ

面白かった。

しかし、最後は駆け足であっけなく終わった感で満たされてしまったのが残念。完結したのに未完結のような錯覚?かな。

一匹狼な紀之くんだが、なんだかんだでモテたり、頼られたりして主人公やってますな~