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今邑彩さんの「いつもの朝に 上」を読んでみた 感想

今回紹介するのは今邑彩さんの「いつもの朝に 上」です。優等生の兄と劣等生の弟。父の形見のぬいぐるみの中から見つかった手紙が家族の愛や兄弟の絆を試す試練を与えることになる。

 いつもの朝に 上

成績優秀、スポーツ万能、背が高く、イケメン。中学ではファンクラブも存在する日向桐人。一方、そんな兄とは正反対で成績も悪く、頭も悪い、チビでニキビ顔の日向優太。優等生の兄と劣等生の弟の兄弟が物語の主役となる。日向家は父親・明人を事故で失い、画家の母・日向沙羅と三人暮らしである。

 

ある日のこと父から貰ったぬいぐるみのユータンのお腹に縫い目があることに気がついた。十三年間片時も離さず持っていて、年季の入ったユータン。愛着もあり、これからする行為にためらいもあったが、「ごめん、ユータン」と呟きながらカッターナイフで縫い目に沿って切れ目を入れた。中から出てきたのは手紙には父から優太への謎のメッセージ。

 

要約すると、私のことを知りたければ福田ヨシという人物を訪ねてみろ。預けている物があり、それを読めばすべてが解るはずだ、と書かれていた。

 

幼なじみの千夏に相談してみると、本当の父親が名乗れないからメモを隠していたのではとの仮説を立てた。浮気の疑い、お父さんやお母さんのことが大好きな優太は否定したが、筆跡を調べてみたところ一致しなかった。桐人にも相談して、憶測ばかりしていても始まらない。真相を知るにはメッセージに従って、福田ヨシという人物に会いに行ってみるべきだと結論付けるようにアドバイスをくれた。いざというときは、本当に頼りになる兄だと見に染みて感じた優太だった。

 

岡山県の某村にやってきた。健在であった福田ヨシはひ孫である優太のことを可愛がって、手料理でもてなしてくれた。泊りがけで祖母の愛像を受けて、引き取って育ててくれた両親を大切にするんだよとの言葉をしっかりと噛みしめていた。

 

渡された一冊の古いノートには衝撃の事実が書かれていた。その悲惨な事実に落ち込み、なかなか受け入れることができない優太だったが、例え血がつながっていなくてもお前は弟に変わりないと、また桐人の言葉に救われた。

 

物置で見つかった古いアルバム。写真に映る、明人と優太はそっくりだった。

そのアルバムを見た沙羅がユータンはもともと桐人のものだったと告げる。

その言葉の意味とは?

 

下巻へと続く。

 

感想/まとめ

面白かった。

兄弟っていいね。だが、雲行き怪しいラスト。

下巻が気になる!