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有川浩さんの「シアター」を読んでみた 感想

今回紹介するのは有川浩さんの「シアター」です。個性あふれる劇団員がいる小劇団「シアターフラッグ」の現状は赤字続きで解散の危機に陥っていた。そこに現れた救世主は、、、

 シアター

小劇団「シアターフラッグ」ファンも多いが赤字続きで解散の危機に陥っていた。必要なお金は300万。主宰の春川巧が泣きついたのは春川司、、、兄ちゃんだった。

少し話を遡るとプロ声優である羽田千歳の加入が別れ道だった。それまでは楽しさやおもしろさをモットーに活動してきた小劇団「シアターフラッグ」だが、巧がプロの世界で活躍している彼女に触発されたのかプロ目指したいと単独で舵を切ってしまった。それに反発した劇団員の大半が辞めていってしまった。そのうちの一人にこれまでの劇団の赤字を立て替えてくれた人がいて、辞めるにあたって返してくれという話だった。

司は、お金を肩代わりするにあたって条件を突きつけた。劇団の収益のみで貸した300万を返済すること。期限はきっちり二年間。もし返済できなかった場合は、小劇団「シアターフラッグ」は即刻解散だと、、、今の彼らにしては厳しい条件だった。

こうして司が債権者として小劇団「シアターフラッグ」のトップに立ち、存続をかけた劇団員たちの物語が始まった。

 

▼登場人物

春川巧  :小劇団「シアターフラッグ」主宰。幼少期は人見知りでいじめられっ子だったが、演劇の世界にのめり込み転換期を迎える。末っ子体質でみんなから妙に好かれる。

春川司  :巧の兄。社会人として経理全般を担当する。その手腕から鉄血宰相と呼ばれる。口は悪いが意外にも面倒見がよい。特に弟にあまい。父親が演劇にのめり込み家庭を疎かにしていたため、演劇に良いイメージを持っていない。

羽田千歳 :プロ声優。小劇団「シアターフラッグ」のファン。

早瀬牧子 :看板女優。巧のことが好き。

石丸翼  :俳優。牧子の忠犬。

小宮山了太:俳優。二枚目。

清水スズ :女優。うっかり屋。

茅原尚比古:俳優。スキル持ち。

秦泉寺太志:俳優。太ってる。

大野ゆかり:女優。関西弁。

黒川勝人 :俳優。勝気で明るい性格。

 

感想/まとめ

面白かった。遅れてやってきた青春ってイメージかな。

小劇団の厳しい世界を知ることができたし、ストーリ以外でも魅力的な人たちばかりで、読んでいても楽しめる。

なんだかんだで付き合ってくれる司さんいい人ですね。スペックも高いし、金銭感覚に疎い劇団内で重宝されるお兄さん的存在だ。巧とのやりとりもほんわかしていて、この兄弟最高だ!