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青羽悠さんの「星に願いを、そして手を。」を読んでみた

今回紹介するのは青羽悠さんの「星に願いを、そして手を。」です。これぞ青春小説、爽やかな気持ちにさせてくれます。高校生が書いていたなんて驚きました。

 星に願いを、そして手を。

中学生である祐人、理奈、薫、春樹は、町の科学館にある図書棟で毎年恒例の夏休みの宿題をしていた。プラネタリウムを併設しているここで星や宇宙話に花を咲かせ4人そろえば最強だと疑わなかった。館長や奥さんにも可愛がられいろんなことを教えてもらった。

それでも時は過ぎ、夢を追うもの諦めるものそれぞれ別の進路に進み、バラバラに大人になっていく。

「館長が死んだ」

これを機にふたたび集まることになる。

 

再会を果たした4人は学生時代に戻ったように過ごした。どこか心にしこりを残したまま。

 

閉館のため荷物整理をしていると館長が遺した謎の英語と数式のファイルが見つかった。謎を解き答えを見つけた先で館長の過去の秘密にぶつかる。

これは、どういうことなのか。

 

迫る閉館日、それぞれの答えの為、行動を開始する。

感想/まとめ

ザ・王道青春小説と言えるでしょう。高校生が書いていたなんて驚きですよ。

でも、年齢や肩書抜きに内容にも注目してほしいですね。青春小説好きには是非おススメしたい。

 

生きている限り、時は過ぎる。挫折を味わっても、歩み進まなければならない。当たり前のことを改めて教えてくれる作品でした。

 

薫と春樹の関係が気になった。どうなんでしょうね。

気に入った文章例

p23

「軽口を叩くにも教養がいる」からの「……無駄な教養は軽口を駄目にするんだ」

 

p203

「未来は水飴のように透明で、変化自在だと子供の頃は思っていた。けれども、実際はどうなんだろう。水飴は少しずつ固まって、いつしか形が変わらなくなる。透明な未来の中でいつの間にか私は身動きが取れなくなっている」