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逢坂剛さんの「燃える地の果てに」を読んでみた 感想

今回紹介するのは逢坂剛さんの「燃える地の果てに」です。スペインが舞台となり、過去と現在の二つを軸に物語は進んでいきます。分厚く、のめり込むまで時間がかかるかもしれませんが結末に驚くこと間違いないでしょう。

 燃える地の果てに

1996年

新宿でバーを経営しているサンティは、あるギターの音色に聞き惚れていた。その音は忘れようとしても忘れられずにいた、古い記憶を呼び起こした。ギターの所有者と会い、話しているうちにギター職人を捜すために一緒にスペインへ行くことになった。

 

1966年

古城(ホセリート)は、あるギターが奏でる音に魅せられ、そのギター職人を捜すためにスペインの田舎町(パロマレス)を訪れていた。彼の名は、ディエゴ。小学校で教員をしながらギターを作っていた。今制作中のギターを譲って欲しいと頼んだところ、いつ完成するのかわからないと返事を受け、それなら完成するまでこの地で待つことに決めた。

先ほど知り合ったトマト農園の方にお世話になることになり、衣食住の問題も解決。

ディエゴは、その覚悟を見てあきらめた様子だった。

 

生活にも慣れてきて、しばらくして事故が起きる。アメリカの戦闘機が上空での給油に失敗し、パロマレスに墜落したのだ。村は、大パニック。さらに、戦闘機には核爆弾が搭載しており4つのうち1つは回収できたが、残り3つは不明。住人に内緒で秘密裏に回収作業が行われることになった。

 

作業中、ラジオやメモの内容からどこかから情報が漏れていることが判明。

スパイがいるのか?

それぞれの思いが交錯する中、物語は混沌へ向かっていく。

 

感想/まとめ

初めて逢坂さんの作品を読んでみました。

どんでん返しがあると知り、手に取ってみたが、長い。

東日本大震災のことがなければ途中で投げ出していたと思う。

終盤、これまでの謎を畳みかけるような答え合わせは、ここまで読んできてほんとに良かったと思える出来栄え。

過去と現在が繋がるシーン。小説における醍醐味ですよね。

 

どんでん返しはお見事です。

ただ、ラスト一行が悲しい。

 

何かに使えそうな言葉

「よく分からないが、理由があることだけは分かった」