~読んできた本の足跡~

~のんびりまったり日々読書~アニメや雑談も~

西澤保彦さんの「からくりがたり」を読んでみた 感想

今回紹介するのは西澤保彦さんの「からくりがたり」です。現実と妄想が入り交じるミステリー。遺品がたりを含む8篇から構成される連作短編集。

からくりがたり

▼遺品がたり

高校三年生で大学受験を間近に控えていた浅生唯人(あさおただひと)は、〈少草寺〉の境内で首を吊って自殺した。それから二年後、妹の倫美(ともみ)は、かつて兄が通っていた同じ高校の三年生になっていた。今日は兄の命日である。倫美は二年前の兄の足取りと重ね合わせるように〈そねっと〉という名前の喫茶店を訪ねていた。

しかし、なんのためにこんな無意味な行動をしているのか倫美にも分からなかった。それよりも兄が書いたと思われる奇妙な日記の存在がどうしても頭から離れないでいた。日記の中では、梶尾順子という教師と爛れた性生活を送り、妹の友人である下瀬沙理奈とは恋仲になり、〈そねっと〉の従業員から誘惑され、どこかのハーレム物語の主人公ばりのモテっぷりである。

ここまで現実から乖離した文章を読んでしまったら、一度は事実だと騙されかけた倫美もすべては兄の願望、脳内妄想による作り話だと断言できる。ここまでくるとさすがに憐憫の情を覚えた倫美は、こっそりと日記を処分して兄の面目を保った。

 

浅生唯人と倫美の周辺の人物に起きる様々な事件や事故。それは、市内で毎年大晦日に起きる殺人事件との関連はあるのか。

そして、計測器と呼ばれる神出鬼没の謎の人物の正体とは。

 

 

感想/まとめ

面白かったけど、雲を掴むようなお話しで正直良く分からん。

いつものエロに舵を切った西澤作品といえばいいのでしょうかね。