東野圭吾さんの「恋のゴンドラ」を読んでみた ネタバレあり/感想
今回紹介するのは東野圭吾さんの「恋のゴンドラ」です。スキー場を舞台とした恋愛コメディ小説。恋と笑いがいっぺんに楽しめる連作短編集になってます!
恋のゴンドラ
▼第一章 ゴンドラ
結婚を間近に控えた広太だったが、気晴らしに参加した合コンで意気投合した桃実と二人っきりで里沢温泉スキー場に来ていた。二股進行中だがこういうことができるのは今の内だけだと、自分に言い聞かせては何度もデートを重ねていた。そしてついに泊りがけのデートにこぎつけることに成功する。あれこれ楽しい時間を想像してテンションがあがる。ちなみに婚約者の美雪には仕事だと嘘をついてごまかした。それなのに天罰が下ったのか、ゴンドラの中でまさか美雪と遭遇するとは。
地獄の時間が始まった広太。そんなこととはつゆ知らず、呑気に話しかけてくる桃実が今は煩わしい。話しかけないでくれ~とゴーグルで顔を隠して大人しく縮こまる。そして、ゴンドラが終点に到着した。危ない場面もあったが、なんとか乗り切った。それなのにまさか美雪と桃実か知り合いだったことが判明する。婚約者の写真が見たいと二人のおしゃべりが耳に届いた広太だったが、時すでに遅し。あたり一面と頭の中は真っ白になったとさ。
自業自得ですね~
▼第二章 リフト
ホテル勤務の日田栄介は、気心の知れた同僚(月村春紀、水城直也、木元秋菜、土屋麻穂)と里沢温泉スキー場に来ていた。日田は麻穂に好意を抱いていたが、どうやら水城も狙っているらしい。おっちょこちょいで隙が多そうな麻穂に対して水城と秋菜は交際しているからと気を付けなよと忠告しておいた。
実は月村と麻穂も付き合っており、日田が離れた際に水城と秋菜に結婚することを報告していた。みんなから好意がバレバレだった日田。落ち込むからしばらく内緒にしておこうと4人で決めてひとりぼっちの彼を迎えに行くのであった。
最後のシーンだけ読むとなんかイジメているみたいで可哀想になってきた。日田さんドンマイです。
▼第三章 プロポーズ大作戦
日田は付き合ってまだ三カ月しか経ってない彼女(橋本美雪)にプロポーズがしたいと水城に相談していた。まだ早いのではと水城は思いますが彼女みたいないい相手を失ったら、次はいつ春が訪れるか分かったものではないと真剣に考えて一つの名案が浮かんだのだった。
もちろん舞台は里沢温泉スキー場。いつもの同僚に協力してもらい美雪を旅行に誘ってもらい、そこでわざと美雪を迷わせて一人っきりにさせて焦らせる。そこに颯爽と現れた日田が助けてプロポーズするというのが計画だった。
それなのにいつの間にか美雪が消えてしまい大慌てで捜索する日田と水城。必死に探して見つけ出して雪の中に埋まっていた彼女を助け出すことに成功した。計画とはちょっと違うがここがチャンスだとゴーグルを外して正体を明かそうとする日田だったが、直前でスノーモービルに乗った広太が現れてしまう。
坊主頭にして反省の色を示し、やり直してくれ~とプロポーズする。それを受け入れてしまう美雪。顔が隠れていて表情は分からない。それでも日田は拍手をして祝福し送りだすのだった。
日田さん、、、
第四章 ゲレコン
里沢温泉スキー場でゲレコンが開催された。職場の同僚である山本弥生と参加することにした桃実。そこで参加していた男性ペアの日田と水城と出会う。水城の狙いは弥生のようで自然と日田と接することが多くなるが、突飛な会話のオンパレードで白けさせられた。ゲレコンの最後で日田からお願いしますと告白されるが、ごめんなさいと断った。
後日、水城から渡されたランチのチケットを利用するためにホテルに来ていた桃実と弥生。そこで別人のように働く日田の姿があった。ゲレコンでみせた姿とのギャップに桃実の中で彼の評価が急上昇。何かが始まる予感が漂った。
ついに日田さんが報われる時がきたのか?それにしても突然のアメフト話で笑いが止まらないよ。
第五章 スキー一家
月村春紀は麻穂と彼女のご両親と一緒に里沢温泉スキー場に来ていた。唯一つ問題があり、彼女の父親はスキーが大好きでスノーボードが大っきらいな人間であった。スノーボードを趣味としている月村はこの旅行中はなんとか黙っておこうと麻穂と約束をしていた。
ただし、いつまでも隠し通せることではない。なんとか父親のスノーボード嫌いを解消させようと、二人はある計画を立てていた。そしてその協力者として現れたのはパトロール隊の根津さんだった。
はいはい、ごちそうさまです。
第六章 プロポーズ大作戦 リベンジ
ゲレコンに参加したことがきっかけで集まった日田と水城ペアと桃実と弥生ペア。水城と弥生は今度こそ日田と桃実をくっつけようと旅行を計画します。二人の計画通りに進んでいきますが、日田が怪我をするアクシデントが発生してしまう。しかし、そのことがうまく作用して日田と桃実がいい雰囲気になる。水城は水城で弥生と一夜を過ごすつもりだったが、、、
また先を越されてしまいましたね日田さん。
第七章 ゴンドラ リプレイ
ふたたび里沢温泉スキー場に来ていた月村、麻穂、水城、秋菜、日田と誘われた桃実。日田とくっつけさせようとする魂胆が見え見えだったが、自分の気持ちを見極めるいい機会だと割り切って参加していた。そこでリードされるより、リードすることが日田を取り扱うのに大切なのではと気がついた。そして、ついにデートの約束を取り付けることに成功した。
だが、ゴンドラでよりを戻した美雪と広太とバッタリ会ってしまう。広太の口から桃実との付き合いは自分は悪くないとでまかせが飛び出しとうとう堪忍袋の緒が切れた。到着したゴンドラから一人降りないで、正体を明かし広太を睨みつけるのであった。
やってしまいましたね~
感想/まとめ
面白かった。恋愛はドロドロ劇タイプのお話だったが、なぜかそう感じせない読み応えがあった。
僕から言えることは日田さんが癒しだった。
フフ、、、駄目だ、今でも思い出し笑いしてしまう。
僕のツボを的確に攻めてきて最高の一人でした。