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宮部みゆきさんの「夢にも思わない」を読んでみた 感想

今回紹介するのは宮部みゆきさんの「夢にも思わない」です。あの中学生コンビの続編が登場。

 夢にも思わない

秋の夜に「白河庭園」で開催される虫聞きの会へと出かけて行く雅男。遊歩道のあちこちに紙で作った灯篭を立て、夜の闇のなかでその灯りを慕って鳴く虫の耳に傾けようという趣が詰まった集まりだ。こういった催し事に心を寄せる少年ではない雅男だが、今回はちょっとした事情があった。憧れのクラスメイトのクドウさんが行くらしいのでならば僕も行こうと単純思考。彼女は家族と行くらしいので、親友の島崎を誘ったが何かを察し断られてしまった。

 

結局一人で参加したが、クドウさんとの再会が待ち遠しくブラブラしていると遠くから叫び声が聞こえた。

「女の子が倒れてる」「死んでいる」「中学生ぐらいの女の子」雅男の耳に断片的にもたらされた情報により最悪な結末がよぎった。

いそいで叫び声がした方へ駆け足で行き、異様な雰囲気の人だかりに辿りついた。

そこには死体とおぼしきものが横たわっていた。覆っていたジャケットをゆっくりめくった先に見えた派手な服装。これはクドウさんじゃないと安堵したが、顔を見た瞬間凍りついた。

それはクドウさんだった。

 

疲労が重なり卒倒した雅男。母親や島崎も心配して駆けつけその日は病院で休むこととなった。ちなみに「今夜は眠れない」でお世話になった警部さんが事件を担当することになった。

一夜明け帰宅して何かを知らせようと鳴る電話。

受話器から聞こえてきた女の子の声。

聞き覚えのある緒方君呼び。

そして、、、わたしクドウですと名乗った。

 

感想/まとめ

前作の家族愛が溢れるエピソードが一転、今回は重く、苦み、切なさが味わえる物語でしたね。読みやすさは共通していますのでその点を気にしている方は大丈夫です。もう続編は出ないのかな?

 

雅男がクドウさんを説得?説教?して去っていくシーン、彼女の恐怖心を考えると責められないような気持ちもある。

 

雅男&島崎と田村警部関係性がお気に入り。

心の中でブスのおっさん呼んだり、親しみをこめてなのか距離感近いですね。