西尾維新さんの「掟上今日子の遺言書」を読んでみた 感想
今回紹介するのは西尾維新さんの「掟上今日子の遺言書」です。待ち続けていた隠館厄介さんがようやく登場する今作。体質は相変わらずのようで1ページ目からいきなり不幸が彼を襲います。一体どんなお話しが待っているのか楽しみですね。
掟上今日子の遺言書
屋上から飛び降りた女子中学生が隠館の身体を直撃して両者大ダメージを受けた。生死の境をさまよった末、病院のベットで目覚めた彼は右手足の骨折のみで済んだ。ようやく就職が決まった矢先のこと、これでは退職を余儀なくされるよ。また履歴書書きに元通りだ。
そんな愚痴をお見舞いに来てくれた元上司紺藤さんと駄弁っていた所、今日子さんを呼んでくれないかと頼み込んできた。ちなみに飛び降りた女子中学生は、未だに意識不明で病院に入院中である。
見つかった遺書が問題なんだと珍しく怒ったような言い方だった。紺藤さんは直接担当はしていないが、編集長として次来るだろうと期待している漫画家の先生の作品に影響されて自殺したと書いてあったらしい。
この件を知ってしまった先生はショックを受け、漫画家を止めそうな勢い。しかしこの自殺劇の真相に違和感を感じた紺藤さんは今日子さんに正体を掴んでほしいと願っていたのだ。
翌日、恒例の「初めまして。掟上今日子です」と対面した二人。
いつも通り初々しい関係性の探偵と依頼人。
はたして、女子中学生が飛び降りた自殺の理由とはいかに。
感想/まとめ
待ってました隠館厄介さん。今日子さんとのコンビがこの作品の最大の魅力だと思っている人なのでいつも以上に楽しめました。キャラクター小説として読んでいるのでこの二人が出てこないと盛り上がりに欠けてしまいますよね。
相変わらずオシャレな今日子さん。女子中学校に潜入してセーラー服で帰還。おもちゃにされたというこの単語の破壊力やばいでしょ。筆舌に尽くしがたい美しさなのでしょうね。それにしても元着ていた服は燃やされたとか怖すぎでしょ。
紺藤さんが感じた違和感に躊躇なく直球で答える今日子さん、容赦ないですね。本人の前で禁句とも思える言葉を発して勇者ですよ。裏の無い言葉なので有難いと感謝する作者さんもいるでしょうけどね。