浦賀和宏さんの「こわれもの」を読んでみた
今回紹介するのは浦賀和宏さんの「こわれもの」です。ファンレターの中に恋人の死を予知する内容が含まれていた。はたして予知は存在するのか?
こわれもの
あらすじ
マンガ家・陣内龍二の婚約者が交通事故で死んでしまった。精神的ショックを受けて、連載中のマンガのヒロインを前触れもなく殺してしまった。怒り心頭の読者からは抗議が殺到。毎週山のように届けられる抗議のファンレターの中に気になる手紙を見つけた。中身は婚約者の死を予知したもの。陣内は、差出人に会いに行くと神埼という年配の女性だった。部屋には、熱狂的なファンだと分かるように作品に関連したもので溢れていた。予知について訪ねてみると、聞かされる驚きの連続。果たして本当に予知は存在するのか。
予知について
神崎から届けられた手紙の消印は交通事故より前のこと。
実際に会って神崎の予知人生の数々を聞かされて、手紙の件は何かしらのトリックだと考えた一方、信じてしまいそうな陣内。追い打ちをかけるように予知に絡んだ事件が度々起きる。
編集者やアシスタント、熱狂的なファンそれぞれの思惑が絡んで物語を複雑にしていきます。
感想/まとめ
ちょっと怖さもあるストーリーでしたが、読みやすく面白かったですね。予知が絡んだ展開が続出してハラハラドキドキ。結末に行くまで、二転三転するのも予想外。不思議と引き込まれる作品でしたね。
ファンの執念はすさまじいものを感じる。人気作品になるといいことばかりではないんでしょうね。
ラストはどういう意味なんでしょうか。でも、こういう終わり方も好きですよ。