法月綸太郎さんの「法月綸太郎の新冒険」を読んでみた

今回紹介するのは法月綸太郎さんの「法月綸太郎の新冒険」です。作者と同じ名前の探偵が活躍するミステリーとなっています。短編集ですがボリューム満点読み応え抜群です！

背信の交点

穂波から全国図書館司書の集いに館長代理で参加しないかと誘われ気分転換も兼ねて参加することになった綸太郎。何事もなくイベントは終え、帰宅の途に就くかと思えたが帰りの電車の中で事件に巻き込まれてしまう。

世界の神秘を解く男

東邦テレビから超能力、心霊番組の依頼を受けてしまった綸太郎。作家としてコメントを求められていたはずが何故か心霊実験に参加する羽目になってしまう。実験内容はポルターガイスト。しかし、実験中に心理学教授がシャンデリアの下敷きになり死んでしまったのである。

身投げ女のブルース

警視庁捜査一課の葛城警部が情報提供者に指定された場所へ向かう途中、女性の飛び降り現場に遭遇する。見逃せずなんとか女性を説得し無事救助した。話を聞くと運命鑑定事務所で起きた事件にかかわりがあるらしいが。

現場から生中継

女子短大生が殺された。容疑者は被害者と付き合っていた男性。だが死亡推定時刻には完璧なアリバイがあった。別件で逮捕されたニュース番組に男性が映っていたのだ。

マンションで女性が襲われる事件が発生。被害者の抵抗にありあっさり捕まった会社員の男性。女性に面識はなく町で知り合った武藤浩二という男から交換殺人を持ちかけられたと供述していた。

短編でありながら長編を読んでいるような気がしました。それだけ内容の濃いミステリーでしたね。「雪密室」で法月綸太郎が登場してから１０年。時が立つのは早いですね。

「背信の交点」

トラベルミステリー好きにはたまらない一作。ほんとよく考えられている。

「世界の神秘を解く男」

個人的にはう～ん。他が面白すぎたため印象が薄い。

「身投げ女のブルース」

これは騙されましたね。新冒険の中で一番好きですね。

「現場から生中継」

アリバイ崩しお見事。

「リターン・ザ・ギフト」

単純な交換殺人かと思いきやあんなオチがまっているとは！

やっぱり法月親子はいいですね～

～読んできた本の足跡～