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野崎まどさんの「死なない生徒殺人事件 識別組子とさまよえる不死」を読んでみた 感想

今回紹介するのは野崎まどさんの「死なない生徒殺人事件 識別組子とさまよえる不死」です。私が死なない生徒だと豪語していた本人が何者かの手によって殺されてしまう。死なない生徒を殺した犯人の目的とは。

 死なない生徒殺人事件 識別組子とさまよえる不死

幼稚園から高校まで一貫教育で学べる名門女子高に赴任した生物教師である伊藤。

催された歓迎会でこの学校には永遠の命を持つ生徒がいると生徒の間で語り継がれていることを聞かされた。

副担任を任された伊東は、この春転校してきた天名珠の相談に乗っていた。クラスメイトとうまく馴染めないらしく、友達が欲しいですと嘆いていた。

そんな天名の口から永遠の命を持つ生徒について言葉が飛び出し、驚いた。なんでもその生徒と友達になりたいらしく一緒に探して欲しいと頼み込まれた。

やんわり断ろうとした矢先、私がその永遠の命を持つ生徒だと主張する識別組子が現れた。

生物の先生としての立場上、信じることができず証拠不十分で一旦お開きになった。

 

しかし、永遠の命を持つ生徒だと主張する識別組子が校内で首を切断され殺されているのが見つかったのだ。初対面の後、彼女に証拠を提示され、少し信じかけていた伊藤はショック受けた。

 

犯人が捕まらないまま、時間だけが進む。

諦めきれない天名をなだめながら、気持ちを切り替え現実に目を向けようとしていた伊藤の前に、別の生徒の顔で識別組子を名乗る生徒が現れた。

 

殺された前後の記憶が失われていて犯人が分からない。

犯人捜しを手伝って欲しいと二人に協力を求めてきたのだ。

こうしておかしな矛盾だらけの事件の真相を突き止めることとなった。

 

感想/まとめ

永遠の命を持つ生徒本人が殺され、別人の姿で現れる。

有様を瞬時に理解して犯人を罠に嵌めるやり方が素晴らしい。永遠の命を持つ者しかできない方法だからね。

それを見破る彼女もまた素晴らしい。

屋上での最終攻防戦が見どころ。その後のどんでん返しのタイミングもあっぱれです。

首を切断する理由も勉強になった。切断された本人からの講義には何とも言えない気持ちになりましたけどね。

個人的に評価も高く面白かった。

 

先生側の立場として教育の限界のお話しはなるほどでした。

一生勉強なのですね。

 

識別が証拠として見せてくれた4角形と5角形の中間の図形とは、いったいどのような形なのか。

 

 

識別の永遠の答えはナルトの影分身に似たようなイメージでいいのかな。