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木元哉多さんの「閻魔堂沙羅の推理奇譚」を読んでみた 感想

今回紹介するのは木元哉多さんの「閻魔堂沙羅の推理奇譚」です。閻魔大王の娘である沙羅との勝負に勝てば蘇るが、負ければ地獄行き。生死を賭けた推理ゲームが幕を開ける!

 閻魔堂沙羅の推理奇譚

閻魔大王というのが実際に存在している世界のお話し。共通舞台は現世と霊界をつなぐような場所。人間は死によって肉体と魂に分離される。ここで天国行きか地獄行きかを決めているのが閻魔大王の娘である沙羅。あの世でも時代の移り変わりが起きており、閻魔の血を引き継ぐ者であれば男女問わず審判をおこなえるようになっている。

そんな彼女の元へ四人が訪れる。そこで、行き返りたいと願う未練たらたらの人間にゲームを持ちかける。自分の命を奪った犯人を特定することができれば、蘇ることができる。しかし失敗すれば地獄行きという生死を賭けた推理ゲーム。

沙羅は、制限時間は十分。犯人特定の情報はすべて貴方の頭の中にある。それを正しく組み合わせることで言い当てることができると言う。

こうして生死を賭けたゲームが幕を開けた。

 

第一話 緒方智子 17歳 女子高生 死因・絞殺

父親とけんかして家を飛び出した緒方智子。避難所としてあてにしていた友人に断られて、夜の学校、所属しているソフト部の部室へと向かった。心配で駆け付けてくれた彼氏と些細なことで言い争いになり、またひとりぼっちになってしまう。怒り、冷静、不安、寂しさと巡り、静寂の中で聞こえた機械的な音。盗撮用であろう小型カメラを発見してしまう。すると何者かに背後から首を絞められてしまった。

 

感想 進むべき道が見つかってよかった。父親がさらに過保護に、、、

 

第二話 浜本尚太 27歳 会社員 死因・凍死

慌てるとてんぱる性格をしている浜本。毎回落ちつけ、と自分に言い聞かせても何度もミスをしてしまう。そして今日も浜本が担当して発注を受けた商品が届かないとクレームが入る。いそいで商品が保管されている冷凍庫を向かい、奥にある段ボールを引っ張り出そうとした瞬間、棚が崩れてきて浜本にむかって段ボールがなだれ落ちてきた。強い衝撃と共に意識を失い、そのまま凍えてしまった。

 

感想 一生懸命に取り組んでいる彼の周りには自然と人が集まるんですよね。彼女と関係も一歩進んだかな。

 

第三話 門井聡子 82歳 無職 死因・老衰

死期が近いのがうすうす感じているおばあさん。旅立つ覚悟はできているが、ただ一つ、この世に未練があるとしたら息子の誠司ことだ。老舗呉服屋を継ぐつもりはないと言って、家を飛び出したまんま消息が分かっていない。そして死後、沙羅と出会い、誠司の消息を推理することになる。

 

感想 いいお話だ。彼もまたいい人生を送れたのだろう。

 

第四話 君嶋世志輝 20歳 フリーター 死因・撲殺

売春に幼なじみが関わっていると知り、調査を始めた。ある日、フリージャーナリストの兄からの連絡でUSBメモリを指定された場所へと届けるようお願いされた。そこで待ち伏せをしていたヤクザ風の男たちにぼこぼこにされて意識が、、、

 

感想 ダチョウ倶楽部か。

 

感想/まとめ

面白かった。読みやすいのであっという間に終えてしまった。

どのお話しも推理勝負を転機にして前向きに歩んでいく読後感がいい。

 

沙羅ちゃん、さん、様?のキャラもいいですね。可愛らしさもあるが、やっぱり閻魔大王の娘である一面(躊躇がない厳しさが滲み出ている)も持ち合わせている感じが堪りませんね。

 

シリーズ追うこと決定!