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周木律さんの「鏡面堂の殺人」を読んでみた 感想

今回紹介するのは周木律さんの「鏡面堂の殺人」です。ここから始まった原点の殺人とは何か?クライマックスへと向かっていくシリーズ第六弾!

 鏡面堂の殺人

最愛な人を亡くした百合子。日常のサイクルから突然抜け落ちた現実に戸惑い、死を受け入れられずに毎日抜け殻のように過ごしていた。そんなある日、善知鳥神から電話が掛かってきた。あの沼四郎がはじめて設計した館、そしてすべての館の原型である鏡面堂への誘いだった。神の運命と言う言葉に導かれるように訪ねた百合子に、ある手記が手渡された。そこには二十六年前に起きた惨劇が記されていた。

舞台は鏡面堂の大広間。神の無言の促しを受けて隣に座り、百合子は読み始めた。

 

▼手記の登場人物

須川剛太郎:数学者

松浦貴代子 :物理学者

竹中郁夫  :建築家

村岡幸秀  :料理人

藤衛    :叡智持つ数学者

沼四郎   :鏡面堂の設計者

管理人   :手記の人物

 

上記の七名が鏡面堂に集まっていた。沼四郎に招待された面々。彼は何か大きな目的のために人々を集めていたようだ。この手記からだと未来に該当するが、「こだわり」「溺れ」「執着した」挙句の果てがあの眼球堂の無残な姿になってしまった。

 

鏡面堂では午前零時から午前六時まで自動制御で照明が消されて真っ暗になってしまう。食事を終えて、大広間でディスカッションをしていたみんなはそれぞれのテリトリーへと帰っていった。しかし、七名のうち二人は次の日を生きてみんなの前に現れることはなかった。

 

一人は、密室となった小部屋で。一人は、厨房で凶器が消失した状態で発見されたのだ。漆黒な闇に閉ざされた鏡面堂で一夜にして起きた惨劇。沼四郎の手によって仕掛けられた罠と数々の謎が残された事件に百合子は挑むことになる。消化不良で中途半端な終結を迎えたこの事件にどんな解答を見つけるのか。

 

そして、最後の事件ー大聖堂の殺人へと向かっていく。

 

感想/まとめ

衝撃的ラストを迎えた前作から一転、沼四郎が最初に設計した堂で起きた原点の事件が描かれた作品です。手記の人物も以外、、、ではないが驚いたことには間違いない。

十和田只人は、藤衛側に付いたようですね。姉妹には頑張って是非とも欲しいですね。

百合子さんのお姉ちゃん呼びも、なかなかいいものですな。

 

解説の方にも書かれていますが、百合子は司の実妹ではなく、いずれふたりは結ばれるだろうとそんな期待を込めて僕もシリーズを追っていた読者の一人でした。ラスボスとの決着をつけて、これまで同様にいつもの日常に戻る、血は繋がってなくても私は宮司司の妹ですとおにいちゃんが歓喜のあまり涙ボロボロになりそうな終幕を期待していた。それが全て打ち崩された今の心境である。

 

次回がラストですね、ここまできたからには最後まで付き合います。