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岡崎琢磨さんの「さよなら僕らのスツールハウス」を読んでみた 感想 

今回紹介するのは岡崎琢磨さんの「さよなら僕らのスツールハウス」です。ひとつの住居に共有して生活をするシェアハウス。そこで暮らした住人たちの移り変わりの描いた短編集。

 さよなら僕らのスツールハウス

▼メッセージ・イン・ア・フォト

木田直之の元へ一本の電話が掛かってきた。かつて、シェアハウスで生活を共にした金本恵里佳からだった。久しぶりの用件は、同じく共に生活していた新野あゆみが結婚する報告だった。友人代表としての任務を請け負い、披露宴で流すムービー用の写真を送ってほしいとのこと。しぶしぶ一枚の写真を送ったが、あまり乗り気ではない様子の直之。それにはある事情があった。

指輪の件、男女の違いがはっきりと出てますね。

 

▼シャワールームの亡霊

スツールハウスを旅立っていった仲間たちが久しぶりに集まった。お酒も進み、懐かしい思い出話に花を咲かせて楽しい時間が過ぎていった。会話の区切りがついた所を見計らって、今回の集まりを企画した佐伯からシャワールームの事件について話したいことがあると切り出した。当時のシャワールームで起きた謎の現象。誰もいないはずの鍵のかかったシャワールーム。出っぱなし状態だった水。絞りきれない容疑者。当時は亡霊が出たとちょっとした騒ぎになった。その決着をつけると宣言したのだ。

ちょっと長く感じてしまったのが残念。一応一件落着なのかな。

 

▼陰の花

フラワーショップに勤めている白石元貴。そんな彼のものに一通の封筒が送られてきた。差出人は、野々村陽花。スツールハウスで生活をともにした仲間からだった。彼女のそばはいつも名前のように明るく照らされていて住人みんな彼女のことがすきだった。ぼくもそんな彼女のことが、、、

数年振りに喫茶店で再会を果たすことになった。彼女の夫が若い女と会っている疑惑が浮上していたが、なんとアリバイがあるらしい。通常一晩でしぼんでしまう月下美人の写真が立ちはだかっていたのだ。そこで花に詳しい白石を思い出して頼ってきた。さあ、このアリバイ崩しは成功するのか。そして彼の口から飛び出した衝撃告白とは。

ぼくも性格は白石君タイプなので気持ちは十分伝わってきた。しかし彼の口から飛び出しか言葉は衝撃的だったね。ラブライブアクアのアニメで曜ちゃんが梨子ちゃんにため込んで告白したシーンを思い出しましたよ。あれはビビったな~。

 

▼感傷用

都内の大手出版社に勤めている仲町梨歩。今年の新人賞を受賞した人物がここまで短編で皆勤賞だった謎の人物でありスツールハウスの主であった鶴屋素子だった。久々に会いたがっている旨を担当する上司に伝言で頼んでみた。しかし、彼女は梨歩のことを憶えてて、懐かしいと漏らすに留め、合うのは遠慮したいと言葉を失う返事だった。思いのほかショックだった梨歩は、会いたがらない理由を探すために当時の住人に聞き込み調査を開始する。彼女が隠していた真実とは何か。

そうだったのか。彼女の素性が明らかになりましたね。

 

▼さよなら私のスツールハウス

それぞれの人生を歩み出した住人達。出会いと別れを経験した素子も旅立つときがきたようだ。大雨で形としては無くなってしまったがスツールハウス。けど彼ら忘れたわけではない。それぞれ想いを持ってこの地まで足を運んだことが証拠なのだ。

かけがえのない時間を過ごす場として提供してくれたスツールハウス、御苦労さまでした。

 

感想/まとめ

面白かった。読む分にはいいけど、共同生活はしたくないな~。