法月綸太郎さんの「しらみつぶしの時計」を読んでみた 感想
今回紹介するのは法月綸太郎さんの「しらみつぶしの時計」です。表題作を含む10篇から構成された短編集です。
しらみつぶしの時計
▼使用中
推理作家が編集者と喫茶店で打ち合わせ中に腹を壊しトイレに駆け込んだ。安堵の瞬間も束の間、彼は狭い個室の中で死を迎えた。
本心たちは緊迫した雰囲気と極限の選択を迫られているのにどこか笑ってしまうお話し。
▼ダブル・プレイ
妻と口論になるたびに憂さ晴らしを晴らすためにバッティング・センターに通うようになった男性。そこで交換殺人を持ちかけられた。
ある人物が裏で操っていて、、、胸糞悪いお話です。
▼素人芸
安月給で働いていた男性が帰宅すると専業主婦の妻がまた余計なものを購入していた。その件で言い争いになり殺してしまう。口論を耳にした住人に通報されて警察が訪ねてきてた。いったいどうする。
腹話術ですか、、、よく口を開けずに話せますよね。
▼盗まれた手紙
頑丈で二つの鍵によって守られた箱から消失した手紙。どうやって抜き取ることができたのか?
▼イン・メモリアル
謎めいた評議会の会員になるためには存命中の有力作家の追悼文を書かなければいけないことらしい。
▼猫の巡礼
歳をとった猫はある日人前から姿を消し、ひと月やふた月してから何食わぬ顔で戻ってくる。猫の聖地に赴いて、けがれを祓うことが目的らしい。ある夫婦も参加させるために巡礼ツアーへと出かける。
猫可愛い。現実にも起きることなの?
▼四色問題
犯人に刺された被害者が、自分の手首を切って自殺を図ろうとした。
いったいなぜ?
関わりのない分野のお話だったのでちんぷんかんぷん。
▼幽霊をやとった女
妻の不貞現場を目撃して殴り殺そうとして捕まり、私立探偵の許可証を取り上げられた男性。そんな彼の元に依頼人が現れた。夫の様子がおかしいので調べてほしいとのこと。
▼しらみつぶしの時計
表題作。無数の時計の中から6時間以内に正しい時計を見つけなければいけない。
唯一の武器は論理。
ランドルト環という単語を覚えたことが収穫。ほんとにロジックでしたね。
▼トゥ・オブ・アス
高校時代のクラスメイトと再会したある男女。意気投合して恋人関係になるが、ある日の新聞で彼女が殺されていることが報じられていた。しかし写真と名前が一致しない。
なぜなんだろう。
これも悲劇なのかな。
倫太郎の文字が林太郎になっていたのが気になった。ほう、シリーズの原型なのか。
感想/まとめ
僕の中では面白いと感じたお話しが一つもなかったのが残念。全体的に正直よく分からない。ただ猫の巡礼は癒しでした。
やっぱり法月さんの作品はでは、法月親子が好きなので長編でがっつり読みたい。