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柴村仁さんの「プシュケの涙」を読んでみた 感想

今回紹介するのは柴村仁さんの「プシュケの涙」です。夏休みに起きた一人の少女の飛び降り自殺?その謎に不審を持った少年が動き出し、導き出した悲しい真実とは。

 プシュケの涙

厳しい夏の日差しが主張する暑さ真っ盛りの夏休みに期末テストの赤点を取った生徒たちが補習を受けていた。僕こと榎戸川と前の席の旭はこの暑さに集中力が欠けており、ふと窓から見える校舎をなんとなく眺めていると一人の少女が飛び降りる瞬間を目撃してしまう。

クラスメイトの吉野彼方。不審な点はなく、自殺として処理されて一旦は幕を閉じたが、、、

 

文化祭の全体練習のため登校途中の僕にひとりの男子生徒が話しかけてきた。彼は同じ学校の由良と名乗った。

吉野彼方の飛び降り自殺を目撃した榎戸川のことを訪ねて来たのだ。どんな感じだったと初対面なのに馴れ馴れしい言動に挑発的な笑み。少し苛立ちが湧き出し僕は、興味本位に調べることはよくないし思い出したくないと拒否を示したが、由良は知らんぷりだ。

吉野彼方は美術部だったと教えられ、描きかけの絵を残し自殺するのは考えられないと由良は述べ、俺たち二人で真相を探ってみないかと持ちかけてきた。乗り気ではない僕だったが、由良の性格に引っ張られていつの間にか行動を共にするようになった。

そして、ふたりが導き出した悲しい真実とは。

 

 

前半部分の大まかなあらすじがこんな感じです。終盤の心理戦は見ごたえがありドキドキしながら読むことができる。後半部分は、何故由良が吉野彼方の自殺にこだわっていたのか理由が描かれています。前半部分ではすぐに自殺という役割で退場してしまった吉野彼方。彼女がどんな女性だったか、知ることができる。生活環境は決して良いものではなかった。しかし由良との出会いが彼女を変えた。

見る見るうちに復活、元気になっていく彼女を見ると幸せになるし、由良とのふざけ合う絡みも見てみたいと思うようになる。

しかし読者から見ればそのことを望むことはできない、見事な構成がこの時ばかりは憎いですね。

 

 

感想/まとめ

構成が見事で物語も面白かった。

しかし、僕には合わなかった。

由良君みないな人物は苦手かな。

続編もあるらしいのですが、読まないかな。