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恩田陸さんの「クレオパトラの夢」を読んでみた 感想

今回紹介するのは恩田陸さんの「クレオパトラの夢」です。神原恵弥(かんばらめぐみ)シリーズ第二弾。クレオパトラに隠された謎とは。

 クレオパトラの夢

神原家は、女系家族である。仕事が忙しく留守がちだった父親を除けば家にいるのは恵弥意外全員女性。祖母や母、三人の姉と、双子の妹と過ごす内にすっかり女性たちの生活に馴染んでしまった。

今回は双子の妹である和見と数年振りに再会を果たします。恵弥とは対照的に男性的な要素が多い女性。お互い意図的にキャラを作っておらず、素の状態なのが面白い。奇妙な関係だが仲はよく双子ならではの深い絆で結ばれているようだ。

さて、舞台はH市になる。

和見を家族が待つ東京に連れ戻すために家族会議を経て派遣された。不倫男性を追いかけてH市で暮らして数年になるらしく、海外で働いている恵弥は帰国するまで妹がそんな状況に置かれているのは知らなかった。妹もいい歳した大人だし放っておくつもりでいたが、不倫相手が問題だった。恵弥がこの地を訪れたもう一つの目的クレオパトラをよく知る重要人物で密かに接触を試みるつもりでいたが、、、流石は双子、感づいているご様子、疑惑の目を向けられた。

和見のマンションについて早々、一か所つきあってほしい場所があるというので一緒に向かうと告別式会場に到着した。看板には大きく黒い文字で和見の不倫の名前が記されていた。

そう、事故で亡くなっていたのだ。

不倫相手であった博士と東京で会う約束も和見にはバレていた。さらにクレオパトラという単語も知っていた。彼女は優秀な弁護士、ぬかりなく恵弥の仕事(ウイルスハンター)のことも調べられていた。

 

クレオパトラを追っている最中で、接触してきた謎の男、険悪を見せる不倫相手の妻、そして和見が姿を消してしまう。トラブル続きで誰が敵で誰が味方だが区別がつかない展開に落ち着く暇がない。

 

クレオパトラ

最終的に辿りつく真相。辿りつくまでの過程がすばらしい。みんなが本性を隠しているようで怪しく見えてしまう。何を探しているのかわからないため、ドキドキハラハラ。

それぞれの思惑がある中での駆け引き、騙し合いは最高。

クレオパトラの正体は、、、

 

感想/まとめ

神原恵弥(かんばらめぐみ)シリーズ第二弾。

おばさんキャラで楽しめるのかな~と拒絶していた頃が嘘のように恵弥のことがだんだん好きになっている自分がいた。

双子の和見、恵弥と対照的だが似ている。

久しぶりの再会にも関わらずテンポのいい会話に踊った。やっぱり家族っていいな。