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殊能将之さんの石動偽作シリーズ「美濃牛」を読んでみた 感想

今回紹介するのは殊能将之さんの石動偽作シリーズ「美濃牛」です。石動偽作シリーズ第一弾。

 美濃牛

岐阜県暮枝村へ取材に訪れた天瀬と町田。載せる内容が扱っている雑誌とは異なるジャンルだが編集長も事情があって断れず、そこで二人に声をかけた。断っても良いと言われたがフリーの立場なのでいつ仕事が無くなるか分からない、しぶしぶ了承した。

持ち込んだのが石動偽作。ある女性が大腸がんの末期で余命半年と宣言された。民間医療を頼り、岐阜県の山奥で自給自足の生活を主催しているグループを訪ねてみた。実際参加して一ヶ月過ぎたが期待外れで、絶望し、死に場所を求めて山の中を歩き回ると鍾乳洞を見つけた。その鍾乳洞の中にある泉に呼ばれるように服を着たまま全身浸かってみると、身も心も清められたような気がした。

翌日病院へ行ってみると腫瘍が縮小しており、手術をして無事完治した。

この泉を取材しに行くのだ。

 

暮枝村へ着き、いざ取材に行こうとするが鍾乳洞に入る許可が下りない。泉の噂を聞きつけた者が殺到し、迷惑した地主が入口を封鎖してしまったのだ。その問題はいったん保留して、取材でお世話になる方へ挨拶回りをすることにした。そこで石動のリゾート計画の話も耳にした。

地主の羅堂さんと辛抱強く交渉をしていると、殺人事件が起きてしまう。羅堂さんの息子が鍾乳洞のそばで首を切り取られた状態で発見された。

 

この事件を皮切りに羅堂家の人たちが次々と殺されていくのだった。

 

感想/まとめ

まだ名探偵石動偽作と名乗っていなかった時の話。

シリーズ第一弾なのにこの本を最後に読んだため不思議な感じがする。

石動の性格に戸惑いを感じた。にこにこ、くすくすと言った仕草が多く、苛立ちも覚えことも多く、ここまでふざけている人だったのかな悲しい気分になった。

推理パートでやっと本来の彼の姿を見せてくれたので満足でしたが、ここまで長かったですよ。

 

参考・引用文献がとにかく多い。また俳句も絡めてくるので興味のない僕はほとんど飛ばしました。まさかあんな形で事件に関わっていたとは。

 

プロローグとエピローグ意味が分かると怖い。

あの人のこれからの人生どうなることやら。

 

やはりシリーズでは『鏡の中の日曜日』が飛びぬけて面白かったですね。