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円居挽さんの「丸太町ルヴォワール」を読んでみた 感想

今回紹介するのは円居挽さんの「丸太町ルヴォワール」です。ある事件を双龍会という裁判で決着をつけるお話し。たとえ嘘やまやかしでも納得させれば勝利と特殊な設定が面白くさせてくれる。

そして、みなさん大好きであろう、どんでん返し。それが何度も登場し、行きつく暇を与えない展開に大忙し。この興奮を是非体感してください。

 丸太町ルヴォワール

祖父殺しの嫌疑をかけられた城坂論語は、変幻自在の論客が丁々発止の応酬を繰り広げる私的裁判“双龍会”の被告となる……容疑を解くためではなく、事件当日、屋敷の一室で二人きりの甘く濃密な時間を過ごした謎の女性“ルージュ”と再会する、ただそれだけのために……。

 

第一章 朱雀の女よ

城坂論語は、ある事件に巻き込まれてけがを負い、京都の祖父の家で養生することになった。その日もいつものように昼食を済ませ、うとうと眠りこんでしまった。しばらくして目を覚まし、時刻を確認しようと携帯電話を手を伸ばしたところ柔らかな手を掴んでしまった。

これが、言語とルージュの出会いでした。

ルージュがゲームを提案し、これを機に言語とルージュの言葉の応酬が始まり、暇を持て余していた言語にとっては素晴らしい時間でした。

 

別れの時間が迫る中、睡眠薬を盛られ言語は眠りに落ちてしまう。目を覚ました時にはルージュの姿は跡形もなく消え、祖父の死を知らされたのだ。

 

第二章 その絆に用がある

御堂達也は先輩である瓶賀流に双龍会の手伝いをして欲しいと頼まれる。迷いながらもなんとか待ち合わせ場所の双龍神社に着いたが流の姿が見当たらない。双龍会のことを知らない達也は宮司から双龍会について教えてもらうことになった。

 

貴族たちの私闘制度。家同士の争いを武力ではなく裁判で決着をつける。問題の人物を御贖として、青龍師と黄龍師が御贖を挟んで戦うことを言う。

今の裁判で言えば、御贖が被告、黄龍が検事、青龍が弁護士になる。

 

ここで宮司とは別れ、遅れてきた流が後を引継ぎ説明してくれた。

双龍会は高尚なものではなく、娯楽の一種。当時は最高級の見世物だったらしい。

 

茶店に場所を移し、手伝いの内容を聞いてみると城坂論語の祖父殺しの件で行われる双龍会に青龍師として参加することになっていた。達也の過去の出来事に目をつけ言語から直接話を聞いてきてほしいと頼まれたのだ。

 

言語に直接会い、ルージュとの会話を語ってもらった。その後関係者への聞き込み、城坂家の現場を訪れ手がかりを探しまわる。

途中、黄龍側の龍樹家の者と会話を挟む。

 

可能な限り準備した流、達也、言語の三人。舞台は双龍会へ移ることになる。

 

第三章 さらば甘き眠り

 

双龍会 開幕

 

第四章 昏くなるまで待って

すべての真実が明らかになる

 

感想/まとめ

ほんと面白かった。

会話、言葉遊びが好きな方におススメできる作品です。

ミステリー小説のみならず恋愛小説としても楽しめるので二重の有難さ。

 

事件自体は普通と言えるのに双龍会という裁判が面白さを何倍にもしてくれる、不思議なスパイス。嘘やまやかしでも納得させればそれが正解。真相解明の言葉はどこにいったのかわからなくなることもしばしば。

 

青龍側の弁護士、黄龍側の検事の対決(騙しあい)には目を離せません。

 

登場人物も魅力的な人達ばかりで物語を盛り上げてくれましたね。個性が強く、特徴が良く出ており、皆さん好きなキャラになりました。終始振り回されましたがね。

 

どんでん返しのオンパレード。これでもかというほどに仕掛けが、やりすぎか、、、いやいやそんなことありません。終わってみれば満足できると言えるでしょう。

 

落花さん一人で九蓮宝燈には笑いました。麻雀好きにはたまらない人でしょうね。

 

全編通して会話は素晴らしい、特にp287の言語の会話に痺れたました。

 

 

褒めてばっかりですが、それぐらい楽しめた証拠。

シリーズ物らしいので次も是非紹介したいですね。