殊能将之さんの石動戯作シリーズ「黒い仏」を読んでみた 感想
今回紹介するのは殊能将之さんの石動戯作シリーズ「黒い仏」です。第2弾です。ミステリーですが、「そんなのあり」と思うかもしれません。
肩の力を抜いて、余裕を持って読み始めてくださいね。
黒い仏
探偵の石動戯作の元へ依頼が舞い込んできた。
依頼主の大生部暁彦はベンチャー企業の社長さんだ。
9世紀頃、円載が唐から日本へ持ち帰ろうとした秘宝が阿久浜の安蘭寺に隠されているらしい。しかし、いくら調べても隠し場所がわからない。そこで石動の力を借りたくて今回依頼をお願いしたのだ。
一方、福岡市内のアパートの一室で変死体が発見された。名前は榊原隆一と名乗って入居したらしいが本名かどうか不明である。このアパートの大家さんが適当で不動産会社を通しておらず住民票の写しが残っていないため確認できないのだ。運転免許証や健康保険証は見つからず、さらに、室内に生活感というものがかけらもなかった。
この二つの出来事が繋がる時、思いもよらない秘密が明かされる。
感想/まとめ
第一声、、、そんなのありですか
事前情報なしに先入観も何もない状態で読み始めた率直な感想。
それでも自然に受け入れてしまっているのは石動探偵の推理が見事だったからでしょうね。
可能な限りのピースを集めて、導きられる答えを披露した秘宝の隠し場所。
犯人からの手助けがあったものの事件の方も解決してしまう。
エリア外からの刺客、矛盾なく物語を閉めた石動探偵お見事でした。
ミステリーだけでなくホラー、オカルトを含めたことにより独特な作品に仕上がって、評価の幅も広がりを見せてくれましたね。
さて、次回作は「鏡の中は日曜日」
以前読んで時、「ハサミ男」同様衝撃を受けたような気が、、、
内容は忘れてしまったが、読んで感想を書きたいと思います。
福岡なので野球の話が随所に出てきましたね。僕にとってタイムリーな選手ばかりだったので懐かしさが蘇りました。