村崎友さんの「夕暮れの密室」を読んでみた 感想
今回紹介するのは村崎友さんの「夕暮れの密室」です。タイトルの通り密室が強調されていますね。
高校生たちが主役となって事件に挑みます。各章ごと主役を変える構成。一人一人に視点が当たるので、どのような思いで過ごしているのか把握することができ、感情移入しやすいのがありがたいです。
青春×密室好きな方に特におススメです。
夕暮れの密室
栢山高校バレーボール部は、その後の進路にも関わる大事な大会で惜しくも負けてしまう。マネージャーで男子生徒の憧れの的、森下栞は、そんな落ち込む部員たちを明るく励ますのだった。しかし事件が起こる。文化祭当日、校内のシャワールームで、その栞が遺体となって発見されたのだ。現場は二重密室状態。しかも遺書も見つかったことから自殺として処理されそうに……疑念を持った部員やクラスメイトたちは、真相究明に立ち上がるが――!?
森下栞 7月3日(金)
- 栢山高校バレーボール部は、三年最後の大会で負けてしまう。
- 男子から人気で憧れの的であるマネージャー森下栞は、皆を励ます。
- 帰り道、エース百瀬、キャプテン國武、森下一緒になった。
- 進路のことで悩む3人。
- 百瀬と國武の悩んだ時のコイントスの話を聞き呆れる森下。
- 國武の行動から名探偵ぶりを発揮する森下。
松本果林 9月12日(土)~9月13日(日)
- 栞の中学生からの同級生、友人。
- 栢山高校3年5組は、黎明祭(学園祭)でシェイクスピアの喜劇を上映する
- クラスメイトの曾我部、栞が見当たらなく探しに行く。
- シャワールームの前で曾我部発見。中から水の音。カギがかかっている。
- カギを壊し、中に入ると栞が死んでいた。
- 警察は自殺寄りの判断。
- 果林は納得いかないが、殺される理由も思いつかない。
- 仲間たちと密室の謎と栞の死について調べ始める。
桜井秋人 7月6日(月)~9月12日(土)
- 軽音楽同好会に所属。遅刻魔。
- 黎明祭(学園祭)で演奏する百瀬にギターを教える。
- 帰り道、栞と進路のことで会話する。
- 翌日、果林達と栞が死んでいるのを発見する。
- 秋人も事件について考え始める
不明 9月11日(金)
沢田水火 9月11日(金)~9月14日(月)
- 天文部
- 黎明祭(学園祭)の前日、学校で観測を行っていた。
- 今や観測を行う部員は後輩二人、同じクラスの久保田和志の4人。
- 果林?を見かける
- 事件後、藤城あやかと事件について相談。途中で秋人合流。
- 次の日、頼まれたプールサイド掃除時に血の跡を発見する。
曾我部杏一 9月14日(月)~9月15日(火)
- サッカー部、栞のことが好き
- 河原で星川が死んでいるのを発見。
- 次の日、学校は休みになったが、百瀬、國武とプールに侵入して調べる。
- 犯行現場はここに間違いない。凶器も発見。
久保田和志 9月14日(月)
- 密室の謎について百瀬、國武に披露する
百瀬祐平 9月27日(日)
- 犯人と対峙
感想/まとめ
主な登場人物を見て多さに不安だったが意外に混乱しないで読むことができた。各章ごと主役を変える構成のおかげですね。
密室の謎もいかにもありそうパターンですが、わかりやすく想像しやすい点がありがたかった。
久保田君推理は笑えたがいい人だね。
携帯電話がつながらない。
最初に登場した陸上部の女の子、何か重要な役割があるのではと期待していたまま終わってしまった。
警察が仕事しない。
気になる点が多々ありますがそれを含めても青春ミステリーが好きな方におススメしたいですね。