加賀恭一郎シリーズ東野圭吾さんの「嘘をもうひとつだけ」を読んでみた
今回紹介するのは加賀恭一郎シリーズ東野圭吾さんの「嘘をもうひとつだけ」です。シリーズ第6作目。嘘にまつわる5つの短編集。
嘘をもうひとつだけ
嘘をもうひとつだけ
自宅マンションの敷地内にある植え込みの中で早川弘子の死体が見つかった。当初は自殺かと思われていた事件だが、不審な点が見つかり他殺の可能性が浮上した。
加賀は弘子と同じマンションに住む寺西美千代を疑っていた。
眠りの森と同様にバレエ団のお話ですね。犯人を罠に誘導する加賀さん。さすがです。
冷たい灼熱
帰宅した田沼洋次は、倒れている妻、美枝子を発見した。すでに妻は生きておらず、息子もいない。部屋が荒らされていることから、強盗殺人、誘拐事件として捜査が始められた。しかし、加賀恭一郎は、洋次を疑っていた。
誰もが陥りそうなこと。悲しく、残念な事件。
第二の希望
交際していた毛利周介が殺されていた。楠木真智子は現在離婚しており、娘の理砂と二人で暮らしていた。捜査を進めていくうちに言い逃れできなくなった真智子は私が殺しましたと自供した。納得のいかない加賀が追及した真相とは、、、
娘を第一に考えていたが、、、「容疑者Xの献身」を思い出しました。
狂った計算
坂上奈央子の夫が交通事故で亡くなった。坂上家の自宅を建てた際担当した建築士中瀬が行方不明になっていると奈央子もとに加賀が訪れる。中瀬が浮気していると、相手は奈央子だという密告がありましたと伝える。知らないふりをするが、中瀬と奈央子は恐ろしい計画を立てていたのだ。
予想できない意外な結末。これはシンプルに驚きました。
友の助言
加賀に会いに行く途中、居眠り運転で交通事故を起こす。友人である加賀は彼の性格からして居眠り運転なんてするはずないと疑う。運転する前に何か摂らなかったかと聞くと、ビタミン剤、ドリンク剤を呑んだと答えた。誰かが睡眠薬を混ぜたのか、真相は?
加賀さんにも友人がいたんですね。
感想/まとめ
嘘にまつわる短編集。嘘をつくと、その嘘を隠すためにまた嘘をつく。加賀さんは、少しの綻びを逃さない眼光の持ち主。今回も随所に表れましたね。
短編にも良さがありますが、やはり加賀シリーズは長編で読みたいですね。