蘇部健一さんの「動かぬ証拠」を読んでみた
今回紹介するのは蘇部健一さんの「動かぬ証拠」です。最後のページで謎が解ける短編集です。犯人がいかなるトリックを用いて逃れようとしても証拠の絵によって崩されてしまう。今までにないパターンの小説になっており楽しみです。
動かぬ証拠
半下石と山田の二人の刑事が事件を担当しています。
しゃべりすぎの凶器
小森は偶然ヤクザのケンカを目撃し、そのとき使った鉄パイプを持ちかえった。後日、妻と関係を持ったホストを鉄パイプで殺害。鉄パイプはヤクザの指紋付き。これで疑われずに済むはずだと思いきや、、、分かりやすい証拠。逸材のタイトルですね。
逃亡者~片腕の男
カタウデノオトコ言い残し絶命した女性。被害者は外国人、片言の日本がしかしゃべれない。この言葉に意味はあるのか?
黒のフェラーリ
色盲のお話し。メイドに弱みを握られて、殺害。
天使の証言
分かりやすい証拠。妻を殺害し、財産を自分のものにしようとした夫。
転校生は宇宙人
コンビ解消した後、相方が売れ出す。こっちは鳴かず、復縁を熱望したが拒否、殺害。
証拠、一歩間違えたら大変なことになっていたでしょう。
宿敵
専務の娘と結婚するために、クラブに勤めている彼女を殺害。
最初スーツのことだと思っていたんですけど、よく見るとあれ、頭が、それで納得。イラスト分かりやすくていい笑顔だが、指が、、、
やらせがバレ、金銭を恐喝され殺害。納得の証拠だ。
逆転無罪
ネタバレを見てやっとわかったレベル。そんなのありかよ~
リターンエース
遺産相続のお話し。その行動力を別のベクトルにむけていれば違った人生を歩めたかもしれないのに、もったいない。
サッカーのVゴール懐かしい。
再会
双子のトリック。女の子を助けてしまったため計画が、、、
後味がいい
変化する証拠
ダイイングメッセージに尽きる。
感想/まとめ
面白い試みの小説でした。世の中には色々あるんですね。
逆転無罪がお気に入り。写真を見せ、刑事が聞いた人物とウェイトレス見たという人物は違う解釈でいいんですよね。