最後の一行ですべてが吹っ飛ぶ荻原浩さんの「噂」
今回紹介するのは荻原浩さんの「噂」です。「明日の記憶」など有名な作品が数多くありますね。今回は題名通り噂をモチーフにした作品。最後の一行にどんでんがえしが仕掛けられています。後味の悪さが少し気になりますが。
噂
主な登場人物
- 小暮悠一ーー警視庁目黒署刑事。
- 小暮菜摘ーー悠一の娘。高校生、一五歳。「きもさぶ」彼女のオリジナル言葉。
- 名島ーー小暮より年下。一階級上の警部補。女性。
- 加藤ーー大きな図大に似合わず神経質な男。
- 西崎ーー加藤の使いっぱしり。
- 杖村沙耶ーーコムサイト社長。
- 麻生ーーコムサイト唯一の男性社員。エグゼクティブ・マネージャー。
あらすじ
レインマンが現れて女の子の足首を切っちゃう、けどミリエルの香水をつけると襲われないという噂が若者たちの間で広まる。
実は企画会社が商品を売り出すためにモニターとして集められた女子高生を利用して広めた噂だったのだ。この企画は成功し商品が狙い通り売れた。
だが、噂が現実となり足首のない女子高生の遺体が発見される。
小暮、名島コンビが正体不明のレインマンを追う!
小暮、名島コンビ
事件を追うことになった小暮、名島コンビ。階級が上、さらに女、殺人を担当するのも初めてときた。とんでもない子と組まされた、お荷物にならなければいいがとネガティブ発言が目立ってました。
だが捜査を進めていくうちに彼女の評価を改める小暮。二人ともパートナーを亡くしており、子持ちという共通点があるためか通じるのもがあったんだと思います。物語終盤にはお互い意識している感じがまたそそります。
二人には公私ともに頑張っていってほしい。
小暮が参考人聴取をするシーンでは少女たちに四苦八苦する姿が笑えました。
さいごに
事件の犯人、レインマンの正体が判明します。ここまででもおもしろい小説のひとつですが、最後に見どころが待ってました。
「衝撃のラスト一行」というハードルが上がりそうな謳い文句。まさにその通り驚き。
「きもさぶ」はあの娘の言葉なのか、、、序盤に「今考えたんだ。私のオリジナル」と言っていたのでやっぱりそうなのか、、、ちょっと悲しい。
iモード、口コミ、メル友など懐かしいキーワードが出るたびに反応してしまった。チェーンメール初めて回ってきたときのドキドキした気持ち思い出しました。
荻原さんの作品は読みやすいのでおススメです。