楽しかったあの日を取り戻すために戦う青春ミステリー 竹吉優輔さんの「レミングスの夏」
今回紹介するのは竹吉優輔さんの「レミングスの夏」です。失った時間、楽しかったあの日を取り戻すために仲間たちと戦うストーリー。青春物が好きならきっと楽しめると思います。映画も公開されるのでお楽しみに。
レミングスとは
レミングは集団自殺するネズミだと考えらていたが、実際には集団移動する際に海や川でおぼれて死ぬことはあるが決して自殺ではない。
「レミングは自殺しない。集団で移動して、海や川を渡るんだ。必死で、、、新天地に向かうために」
作中ではレミングスという名のチームである。
あらすじ
登場人物
- 千葉旭ーーアキラと呼ばれる。
- 南木秀平ーーナギと呼ばれる。アキラの親友。猫っけの前髪をたらし、背が高く大人びていてよく高校生に間違えられていた。リーダー。
- 松田基夫ーーモトオと呼ばれる。身体が大きく勉強はだめだったけど運動神経はナギよりも優れていた。気のいいやつで底抜けの明るさが皆を救う。
- 茅野陽子ーーヨーコと呼ばれる。熱くなりやすい。手足が長く美人。ダンスに夢中。男女問わず人気者。
- 神林美都ーーミトと呼ばれる。
- 長峰さんーー刑事。
- 白石宏美ーー生徒会副会長
二〇一〇年七月
計画はナギが立てた。学校ではお互い最低限の会話、仲良くしないよう徹底しておりすべてを捨てる覚悟でこの戦いに挑もうとしている。これからやることは犯罪だ。それでもアキラ、ナギ、モトオ、ヨーコ、ミトの五人は怯むことなくやるつもりでいる。
いよいよ計画を実行する日。計画の内容は誘拐。それぞれ与えられた役割をこなしていき市長の娘である白石宏美を計画通りに監禁することに成功する。
市長への要求は順調に通っていたが、監禁中の宏美が抵抗する姿を見たメンバーたちは考えを改める。僕たちがなぜこのようなことしたのか理由を話し、人質としてではなく一人の女性として見ようとすることを決めた。
宏美は同情ではなく納得した上で告発をしないことを約束し、一つだけ条件を出してきた。「保坂翔真を殺さないこと」
感想など
落ち付いて考えてみるとうまくいきすぎている部分、怪しい所があるかもしれませんがお互い助け合い励ましあう、仲間っていいですね。
やりとげたことは犯罪だが逃げることなくナギが全部背負って幕が閉じた展開は個人的には好きです。
読んで「あの日見た花をまだ僕らは知らない」を思い出しました。あの花が好きだからこの作品をおススメしますとは残念ながら言えないです。
新天地行けたのかはエピローグを見て感じてほしいですね。